恐らく、今がピーク、、、
アベノミクス、黒田バズーカ、、、そんな言葉で、景気のイイ話が飛び交っている。
春闘相場も、軒並み好調、、、、株価もイイ調子で上昇基調。円安基調で輸出中心の製造業は業績回復している。製造業の国内回帰を進める企業も出てきた、、、、一見、良さそうな印象だが、恐らく、これは強引な製作による一時の夢のような気がする。
そう、1989年頃のバブルとよく似ているような感じだ。
強引な量的緩和による円安誘導、そして、年金マネーのみによる株価の下支え、、、、それが正体。この政策は永遠に続ける事ができるものではない。しかし、政策を転換するタイミングを見付ける事が出来るか?というと、恐らく、手遅れになってからだろう。気が付いた時には、年金資金も消滅し、全てが霧散している可能性も小さくない。
細かい事は無視して、世界の国家の発展と役割分担、国家の栄枯盛衰を冷静に眺めると、ある国家において産業が発達したとしても、その産業は、その国家のみで永遠に営まれるものではない。産業を支える技術は普遍化し普及し、その産業を担う国家は順送りに変わっている。そして、ある産業を卒業した国家が、更なる発展を成し遂げるためには、新しい産業や価値観を見出す事が求められる。その産業進化、産業転換に成功した国家のみが次の時代においても栄える事が出来る。これが自然の摂理だ。
その摂理に従い、担う産業を次々と変化させてきたのが、アメリカやEUだろう。しかし、日本国内に目を向けてみると、そのような産業構造の革新は80年代から為されていないのが現状。本来は、過去に担ってきた産業は、新興国に委ね、新しい価値観、技術を以て栄える事が重要だが、その産業構造の転換を進める事が出来ている企業は極めて少ないのが現状。今の強引な円安、株価の下支えは、産業構造の変革を更に遅らせているようにしか見えない。今迄と同じ事をこれからも続けて繁栄を持続できるとは思えない。
ホントは、円高をヨシとして、新興国と価格競争が必要な分野とは異なる、全く新しい産業分野で言い値で通せるような産業を創出し、市場を開拓するというのが健全な姿だろう。円安で、昔ながらのモノを作り、新興国の製品との価格競争に打ち勝つというのは、自らの発展を放棄しているようにしか見えないというと言い過ぎだろうか、、、
同じ事を同じように続けて、同じように繁栄を続ける、、、こういうのは、有り得ない事のように思う。国家でも企業でも、担う役割を進化させて変化しなければ生き残れないように思う。
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