VツインでもベストはOHVかな?
GL700、ホンダのOHV4バルブ22°ツイステッド80°Vツインの最大排気量モデル。
これ、ゴールドウイングの弟分、シルバーウイングという名のツアラーだけど、このエンジンは、ツアラーらしからぬ、オーバースクエアの超ショートストロークエンジンである。
このエンジンは、CX650Eにも搭載されており、そのパワースペックは、ボア×ストローク=82.5mm×63mmで、総排気量673cc、最高出力58ps/8000rpm、最大トルク5.7Kg/6500rpmというもの。今時のツインモデルに較べるとパワーも大したことはない。今時のモデルでいうと、キャラ的にはNC750系が近いようにも見えるが、大きな違いは、NCのロングストロークに対して、超ショートストロークという構成。
ボアストローク比を見ると、ツアラーなのに、スポーツバイクのSV650辺りに近いのが興味深い。
このGL700は、走行151kmのデッドストックの新車を10年落ちで入手したけど、このエンジンのアクセルを開けた時のパンチ力は非常に強烈なものである。大きな車体をグッと持ち上げて、軽い車体ならフロントを浮かす程の力感を持ったパンチ力を有している。ツアラーの見掛けながら、アクセルを大きく開けると、軽く10000rpm近辺迄吹け上がるのも特徴的であり、知っている限り、ミドルクラスのパラツインとは一線を画すモノだ。
大昔にカウルレスで走った時、ゼロ発進では、殆ど負け知らずだったもの。
アクセルを開けた時の弾ける感、そして実際の立ち上がりの速さで、これに勝るミドルツインというのはSV650Sくらいしか出会った事がない。SV650Sに対しても、アクセルを開けた瞬間の弾ける最初の一発目だけは、GL700の方が弾けるように感じる。
やはり、こういったビッグボア、ショートストロークのVツインが面白い。GLとSVの違いは?というと、メカ的にはOHVかDOHCかの違い。この初っ端の弾ける感は、排気量を超えて過去を振り返ると、モトグッツィの1100スポルトのキャブ車がそれに近い印象。この感覚は、何に由来する?ということで、色んな単車を買い漁って得た結論がOHVならではの感覚ということ。因みに、それを実感するために、ホンダ90C200(OHVの90cc)、CG125(OHV125cc)を実際に購入して確認したのだが、OHV独特の感覚は結構楽しいのだ。勿論、スポルトもOHVのVツインだ。
個人的には、理想のメカニズムは、OHVのVツイン、出来れば、ショートストローク型、、、、これが4ストのベストメカニズムだ。現行唯一のOHVグッツィであるV7では、空冷90度V型2気筒OHV2バルブで、総排気量744cc、ボア×ストローク=80mm×74mmだ。比較的見付けやすいV11系では、 総排気量が1064cc、ボア×ストローク=92mm×80mmだ。何れも、ショートストローク型のOHVのVツインである。この辺りが、恐らく理想かもしれない。
多様化の時代、OHVのVツイン、ショートストロークのストリートモデルは登場しないだろうか?出来れば、縦置きクランクでグッツィのようなモデルが国産で登場すれば、迷うことなく買えるのだが、、、、。
| 固定リンク
コメント