縦置きクランク
CXの特徴は、クランクシャフト縦置きのVツインというエンジンレイアウト。そして、クランクシャフト、アウトプットシャフト、ドライブシャフト、、、全てが立て回転のシャフトだ。
この縦置きクランクの特徴、サスペンションがソフトであっても、車体の縦揺れ、前後揺れが極めて少ない事。ピッチングが非常に少ないので、ソフトであっても車体の水平が常に保たれるような独特な感覚である。
ジャイロ効果は、シャフトの回転に伴い、シャフト軸の水平が保たれようとする効果。つまり、前後に揺れないのである。横置きクランクでは、クランクシャフトが長い程、車体をバンクさせるのが困難となる。これがジャイロ効果だ。
因みに、ジャイロ効果は回転軸方向以外、つまり回転方向には自在に角度が変えられる特徴も持っている。横置きクランクでは、加減速でのピッチングが大きくなるが、縦置きクランクでは、寝かし込みが異様に軽いのが特徴となる。
そう、縦置きクランクは、バンクさせるのが非常に軽く、加減速に伴う前後揺れ、ピッチング抵抗性が強く車体が安定擦る特徴を持っている。
この乗り味の違いは、明確であり、複数を同時に乗り分けると非常に良く判る特性である。
横置きクランク車両では機関のジャイロ効果は運動性能にネガティブな影響が多いために、クランクシャフトを短く軽くするのに躍起になっている。その究極がVツインだったりV4だったりするが、横置きクランクの弱点が全て利点になるのが縦置きクランクだったりするのだ。
但し、整備性、シャフト駆動に制限されるといった事でスポーツバイクへの採用は少ないが、それでも、メリットは少なく無いのが縦置きクランクである。
CXも縦置きクランクだが、やはり非常に疲れにくい柔らかい乗り心地ながら、車体は非常に安定しており更に、操縦性も車体の割りに異様に軽快なのが特徴。
縦置きクランクモデル、今や、STX1300、モトグッツィ、BMWしか選択できないけど、もっと増えて欲しいとも思う。新世代のCXのようなモデルの登場を願っている。
ヤマハがMT-07なら、ホンダはNCも悪くないけど、CXを復活させて欲しい。
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