過給レスポンス向上
プロボックススーパーチャージャーの不調が解消したが、最終的にはソレノイドバルブの上流側に取り付けるワンウェイバルブの作動不良が原因だったぽい。
このワンウェイバルブ、スプリングで開放されたキャップを圧力で移動させて開閉を行うモノだが、摺動方向に接する面が比較的広い構造。摺動面に粘着質物質が付着すると開閉がスムーズに行われなくなる。ということで、この部分の開閉がレスポンス良く行われるのは?と考えた結果、ダイヤフラム式のチェックバルブに交換してみた。
すると、当初の問題は再発の兆しを見せない。
さらに、従来は、大気圧状態からの過給の立ち上がりのレスポンスが明らかに向上。
従来は、低回転、低スロットル開度、高負荷での走行では、過給圧が大気圧+0.05K程度に滞り気味で、アクセル開度を或る程度開けた瞬間に+0.1K以上の状態からスムーズに過給圧がスロットル開度に連動するような印象だったけど、ダイヤフラム式チェックバルブに交換してからは、大気圧状態での停止は全く見られなくなった。アクセル開度に応答して、スムーズに過給圧が動くようになった。そして、極低速域でのトルクが体感出来る程力強くなっている。多人数乗車で、高いギアポジションで勾配を上る時に違いがよく判る。特に、インテークマニホールドの圧力が負圧領域~+0.15Kの範囲でのアクセル操作と過給圧の応答性が非常に高まった印象。街乗り、通勤では、低回転で低速走行するので、この回転域のレスポンスが改善するのは非常に有り難い。この変化は驚く程で、恐らく、同じ症状を抱えた車両は少なくないような気がする。アクセル開度の大きな領域では違いが無いために、スーパーチャージャー=一定の領域からトルクフルというのが普通と思っている人が多そうだ。しかし、このバルブを使えば、極低速から全く違うトルクフィーリングとなる。恐らく、目から鱗状態だと思うけど、街乗りでは違いが歴然だ。
因みに、過給圧が+0.3K以上の領域での体感差は殆ど判らない。今回のトラブルは、何時もアクセルを開けて走る人にとっては気付かない挙動かもしれない。ゆったり走る場合に顕著となるような挙動だが、ゆったり走った時にトルクの素早い立ち上がりを楽しむといのが、スーパーチャージャー本来の楽しみ方である。
ということで、ジムゼさんのEATON製スーパーチャージャーを使っている人は、ソレノイドバルブ上流のワンウェイバルブをキットで準備されているトヨタ純正部品(アイシン製)のPVCバルブを止めて、二輪用のチェックバルブ、単品ならキタコ、キジマで入手できるチェックバルブに変えるのがお奨めだ。キタコのチェックバルブは市販レーサーRS250用の純正部品と共通。何れも、パイプ内径φ6mmに対応しているので繋ぎ変えるだけでOKだ。このチェックバルブは800~1000円程度のモノ。
なお、ソレノイドバルブ、チェックバルブ、オリフィス付き三方ニップルへのブローバイ汚染を抑制するために、インテークマニホールドからのブーストラインの途中に、バキュームラインエアフィルターを入れて定期的に交換するのがお奨めだ。φ6mmパイプ用で860円~1300円程で調達可能だ。
原因究明に長引いたけど、このシステムの構造が殆ど頭に入って理解出来た。電気的なトラブル、機械的に致命的なトラブルが起こらない限りは、取り敢えず対応出来そう。
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