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2015年8月14日 (金)

旧基準電動アシストについて、その2

旧基準電動アシストは、クランク軸に磁歪式トルクセンサーがあり、そこでトルク検出を行っている。そのセンサーから制御基板には6本の信号線が入っている。一方で、モーターには駆動電源ラインしか入っていない。構造的に速度検出を駆動系回転軸から取っている筈だが、見た限りではクランク軸側からしか取り得ないように見える。

ユニットを解体して見る限り、それ程複雑な制御が行われているように見えないし、車両販売価格から考えても然り、、、そして、モーターの動き方も不可解である。トルクセンサーからのトルク検出線に電流を入れるとモーターが定回転で回転し、変化するのは回転時間のみという動き、、、、

まるで、トルクセンサーからクランクトルクとクランク軸回転数を検出した上で出力を演算し、定格モーターを仕事量に応じた時間だけ動かしているかのよう、、、、そして、クランク軸回転数が設定値を超えると、モーターの作動時間が制限されているだけのように見える。システム的にもシンプルとなるし、車両価格から考えると、この程度の制御では?という気もする。

世間では、トータル駆動系のドライブスプロケット、チェーンリングの他に、アシスト駆動系のアシストギアスプロケットの交換が行われているが、興味深いのは、ドライブスプロケットの交換や、アシストギアスプロケットの交換でアシストモーターの減速比がハイギヤードになるような改造では、モーターが過負荷状態になり異常発熱したり電池消耗が激しくなったりして、場合によって破損しているそうだ。この状態では軽負荷の平地走行では速度アップに寄与しそうだけど、坂道等ではモーター等への負担が小さくなさそうだ。

逆に、誰も行っていないアシストモーターの減速比がローギヤードとなるような改造、例えば、ドライブスプロケットの歯数を増やす、アシストギアスプロケットの歯数を減らす場合は、モーターの負担は減り、相当な坂道でもモーターの過負荷状態が軽減され電池の保ちが改善される。勿論、モーター自体の定格運転状態におけるアシストトルク自体はギア比分増大するために、登坂時のトルクが増えているので登坂は楽になる。しかし、軽負荷平地走行ではアシスト時間が同じであれば、スプロケ歯数が減る分、駆動角(作用角)は狭くなるので平地での速度アップは望めない。

ということは、坂道での登坂性能改善を狙うのであれば、アシストモーターの減速比を大きくするようなアシストギアスプロケットの歯数を減らすのが有効ということになる。
モーターへの負担を抑えるには、アシストモーターの減速比を大きく(ローギヤード化)し、人力駆動系の減速比を小さく(ハイギヤード化)するのが良いかも知れない。
ドライブスプロケットの変更は、人力側、モーター側のギア比を同時に換えてしまうので、クランクに大きなトルクを検出させて、速度上限を大きくさせるためには、チェーンリングの歯数を増やすのが有効かもしれない。チェーンリングの歯数を増やすことでペダルを漕ぐのに要する力が大きくなり、クランク軸回転が遅くなるので、その分、モーターアシスト量は増えて、アシスト逓減回転数に達する迄の余裕が増える訳だ。

但し、登坂重視なら人力トルクも登坂に使う事を考えれば、チェーンリングの歯数の変更は不要とも言える。

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