穏やかな老衰
連休中に見たテレビで老衰について興味深い内容が放送されていた。
老衰が進むと、食事量が変わらずとも、体重の減少傾向が発生する。そして、次第に食事量自体も減り、最終的には長期間、食事をしなくなってしまうという。
老衰によって無くなる時、細胞が死滅すると、死滅した細胞から炎症性サイトカインが拡がり、周りの細胞も死滅、消滅するという。そして、死滅した細胞の箇所には新たな細胞が生まれることなく隙間となり、容積的に収縮傾向が止まらなくなる。結果、老衰によって死を迎える時には、身体が一回りも二回りも小さくなり縮んだようになる。
そういえば、十年程前に自分の祖母が109歳で他界したけど、その直前に話にあった時は、自分の記憶のイメージと比較すれば驚く程小さくなっていたような印象である。
驚くべき話は、このような老衰状態に向かい、食事を摂取しなくなり機能が停止に向かう過程では、本人自体は、苦痛を感じていないそうだ。
生物が死に向かう時、機能を徐々に停止するプロセスに入るかのようで、それが定め故に、痛みを伴わないように出来ているのかもしれない。
逆に言えば、高齢であっても食欲旺盛で、豊かな体型の人というのは、生物の個体の命の期限には達していないと言う事なのかもしれない。
思うのは、誰でも命の期限があるはずだが、その期限を迎える時期の個人差が非常に大きいということ。病でなく老衰で最後を迎えるにしても70代で迎える人もいれば、100歳を遙かに越えても元気な人もいる。この差は、どこから生まれているか?というのには興味がある。
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