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2015年10月28日 (水)

Rメカのビッグプーリー

個人的には全く興味が無いけど、検索ワードで見掛けたので持論を一つ。
そもそも、Rメカの役割は何か?を考えると、基本的に二つの役割。それは、

1.スプロケに入るチェーンのラインを変更することで変速を行う。
2.歯数の異なるスプロケに変速して弛むチェーンに適切な張力を与える。

この2点だ。それぞれの役割について機能を最大限に高める上で留意すべき事は次の事。

 1.の変速では、スプロケピッチに対しチェーンが掛け変わる用に角度を与える。変速時のチェーン角度が浅いと変速が緩慢になる。チェーン角度が深いと変速が速くなる。
さらに、変速スピードを高めるにはプーリーとスプロケの間隔が近い程有利となる。
なお、変速操作によるプーリーゲージの動作を正確かつ迅速に行わせるためには、チェーンが直線を保つような反力に対し、プーリーゲージが撓んだり、ガタが発生しない事が重要。つまり、プーリーゲージが大きく、長い程、ピボットシャフト径が大きくならなければならない。この現実を考えると、必要段数(歯数差)が最小で、その最小段数のテンションを賄うだけのゲージ長に留め、プーリー径を極力小さくし、スプロケに近接させるのが有利。更に、ピポット位置からゲージ最外部迄の距離が短い程、高剛性を軽量に実現出来る。
 2.のテンション保持も歯数差構成の大きければ、テンションを保つために引っ張るチェーンの量が大きいために、そのためにはロングケージ、ビッグプーリーが必要。当然、長いチェーンを引っ張るためにスプリングも強化する必要があるが、歯数差構成が少なければ、当然、そういう余力は不要となる。
 ロングゲージ、ビッグプーリーというのは、ロードバイクの本来の姿、クロウスレシオで無駄を省くという考え方に対して反対の用途向けというのが判る。つまり、歯数差が大きいレシオ向けということ。それを吸収するために、変速速度、変速機剛性を犠牲にした産物といえる。MTBとか子供車向けに、そういうのが多い事を見ても理解出来る。

機能美という点で考えれば、昔のユーレージュビリーレーシングとか、カンパのショートとか、ケージの中央にピポットを持ち、プーリピッチが最小のメカに見る事が出来る。ケージセンターにピポットを持つために、変速時にチェーンから受ける捻れの力を受ける距離が最短であり、ピポットの負担が最小でプーリーにかかる捻れの応力が最小となる。よって、軽量化、コンパクト化が量れる。プーリーピッチが最小なので、キャパシティーは小さいが、昔のロードはそれで良しという潔さがあったのだろう。

現代のコンパクトクランク、超多段CSでは大きなキャパシティが必要とされているが、それでもプーリーピッチの延長は最小限度に抑える傾向が見てとれる。昔のロングゲージとショートゲージの中間ぐらいのゲージに一本化されているが、それで賄えるということ。それ以上のプーリーピッチとプーリー径を与えるならば、少なくともピポットシャフト径の拡大と、テンションスプリングのテンション、せめてプリロードを変更する程度の配慮は必要。それが無いなら、、、、少なくとも、イレギュラーな組合せで歯数差を拡大しないのであれば、無用の長物と言える。自分の場合、仮にトリプルクランクでもRメカはショートを使う。弛むようなギアの組合せを使わなければ問題無いからだ。よって、敢えてロングピッチ、ビッグプーリー化する事は考えられない。

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