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2015年10月30日 (金)

脳出血・くも膜下出血の治療

脳出血は脳内の細い血管が高血圧によって傷ついて出血して血腫が脳を圧迫することで障害を及ぼす病である。高血圧が最大の原因で、脳内の血管が脆くなって破れやすい。半身のまひ・しびれ、ろれつが回らない・言葉が出てこない、立てない・歩けない・フラフラする、視野の半分が掛ける・ものが二重に見えるといった症状だ。症状だけでは脳出血、脳梗塞の区別が付かない。大きな違いは、脳出血は急激に発症するのが特徴。脳梗塞は徐々に悪化する場合が多い。更に、頭痛の頻度が高いのが脳出血の特徴。急性期の治療は血圧を下げる事、脳のむくみを下げる事、重症なら血腫を取り除く事が有効とのこと。これは定位的血腫吸引術という方法だそうだ。血圧の管理は上が130mmHg、下が80mmHg以下を維持させることが大切。

くも膜下出血の原因は脳動脈瘤(血管の分岐部の弱いところに出来る膨らみ)が破れるのが最大の原因。出血がくも膜の内側に拡がるのが特徴で、脳全体の機能の低下を来すのが特徴。症状は突然の激しい頭痛が生じる。イメージとしては後ろからバットで殴られるような衝撃。吐き気・嘔吐症状も呈する。発症すると1/3くらいが無くなり、1/3が後遺症を呈する。社会復帰出来るのは1/3程度とのこと。
特徴は男性より女性より多く、若い人にも稀ではないというのが特徴、30代、40代、50代でも珍しくない。家族歴が関係するのは、脳動脈瘤が遺伝的な要素があるからだ。前兆としては、本格的な発作の数日前から頭痛が起こる場合がある。激しくなくても突然起こるのだ。そういう場合、直ぐに受診した方が良いそうだ。
急性期治療としては脳動脈瘤の最出血を防ぐ事に尽きる。方法は、薬物治療は無いのが現状で、開頭手術でクリップで瘤を絞る方法、カテーテルでコイルを瘤に詰めて血液が入らないように詰め物をする方法。確実性としてはクリップの方が予防効果が高い。コイルでは再出血を防げない事もある。但し、身体への負担が小さいのがメリット。

くも膜下出血の合併症は、血管が収縮し血流が不足する血管れん縮、脳の髄液の循環が悪くなる正常圧水頭症といったものもあるので、これらに対処する事も大事なんだそうだ。

基本は、早期診断、早期治療であり、出来るだけ早く救急車で診療を受けるのが大事ということだそうだ。

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