DHバーの誤解
DHバーについての色んな危惧の意見を耳にする。多いのが次の二つだ。
握りっぱなしだとブレーキが掛けられないから危険という意見、それから、二輪車でハンドルの前方に重心が掛かって安定性が確保されていないから危険という意見だ。
しかし、握りっぱなしで運転する状況というと、殆どが直線メインの道路で交通量が少なく、前後に人が居ない時限定である。歩道走行、混雑した自歩道でDHバーを握っている人自体を見た事無いし、それを言えば、ドロップハンドルのセンター近辺で運転して制動の際に持ち変えるのと同じようなモノ。ということで、DHバー=先端握りのみで運転という間違った概念による誤解だ。
それから、重心が前に掛かっているから不安定で危険という意見もあるけど、実際に運転している時は、バーを握りしめている訳でもないし、エルボパッドに体重が乗っている訳でもない。軽く握っているだけだし、パッドにも添えているだけだ。寧ろ、体重は腹筋で支えているような状況である。実際、運転中に姿勢を保持したままに腕を離す事は普通なのだ。それ故に、体重がハンドルに乗っかっているというのは、これも誤解だ。
但し、DHバーを使う場合、姿勢を落として身体を支えるための腹筋が必須であり、そうできるように身体に合ったジオメトリーのフレームも必要だ。リーチが長すぎて、後乗り気味のフレームでDHバーを使うと、確かに、危惧された要素になりうるが、それはDHバーを普通のロードフレームに、そのまま使っているためだ。普通のロードフレームにDHバーを使う場合、シートポストのオフセットを調整してシート角の変更も必要だし、見合ったポジションが取れるようにワンサイズ小さめのフレームを選ぶといった配慮も必要だ。端に付けるだけでは危険かもしれない。
因みに、自身はスローピングフレームの場合は490mmフレーム、ホリゾンタルロードフレームに使う場合は510~520mmフレームを使う。なお、普通のロード~スポルティーフに乗る場合は530~535mmフレームを選んでいる。
胸を閉じてもしっかり酸素を取り入れる事ができるだけの循環器系の余裕と、ポジションさえ決まって、上体を支える筋量さえあれば、DHバーは大きな武器だ。
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