ストレスチェック制度義務化
12月から心の状態を調べる『ストレスチェック』が従業員50人以上の事業所で義務化されるという。チェックの個別結果は事業所には知らせず、統計的結果のみ事業所に知らせるという。そして、個人には同意があれば専門医への診療を斡旋するというもの。
因みに、仕事上のストレスでうつ病等の『心の病』となって労災認定された人は2014年度で497人で過去最多だったそうだ。
ストレスを受けて心の病になる、なる程である。しかし、心の病に陥ったものが、うつ病のような状態に全てが陥るか?というと、そうではない。
心の病に至るようなストレスを受けた結果、どうなるか?というと、心が先に壊れたら心の病に陥るし、心の前に身体が先に壊れたら、典型的な中年状態を経て重度な生活習慣病+合併症という身体の病に陥る。
どっちも、先のチェック項目にあるストレスが原因だろう。
逆に言えば、健康に害を来さないような状況を維持している人を捜した方が、企業の健全性評価が正確に出来る。年齢を感じさせない身体、体力を保持している人が何人居るか?こそが大事で、全従業員から、そういう人を引いた数が、心の健康を害した人ということになるだろう。今回のストレスチェックというのは、ストレスが心の健康を害した状態に至るという特定部分の抽出に過ぎない。ストレスが身体の健康を害したという状態がカウントされていない。
しかし、同世代を見回すと、、、、、多忙と重責によって時間が奪われて身体の健康に害を抱える人のなんと多い事か、、、、、生活習慣病という自覚症状の無い状態から、重度合併症に移行しそうな人の多さ、或いは、中高年の癌、糖尿病、痛風、、、、これらの根源は、健康維持に必要な生活活動が行えなかった結果、いや、追い込まれた結果の結末である。
成長期の子供が一日数時間の運動で元気な生活を続けているということは、成長期以降の大人でも一日数時間の身体を動かす活動時間、脳をリフレッシュする余暇時間が必要なのだ。それが確保出来ないといのは、ストレスを心ではなく体に溜め込んでいるだけなんだがなぁ、、、、ストレスを心にも体にも溜めないためには、心を解き放つ時間が必要で、身体が活力を保つための活動時間が必要なのだ。
厚生労働省の役人は、こういうストレスチェックシートを作る前に、今の国民の現状に至る結末の因果関係をもっと見極めて実効性のあるチェック体制を作り出すべきである。
今回のストレスチェック制度というのは、形式だけの制度にしか見えないというのが個人的な感想だ。このストレスチェック制度による調査結果と、健康診断結果、それから個々の勤務スタイルを総合的に評価しなければ企業における雇用実態を従業員のストレス負荷状態の把握は困難なものと言える。
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