V型エンジン車
個人的には2ストロークエンジンか、4ストロークのVツインエンジンが好きだ。
そんな中のV型エンジンだけど、V型エンジンといってもクランクシャフトの向きで縦置き、横置きの違いがあったり、Vバンクの挟み角でも違いがあったりする。
そんな違いのあるV型エンジンだけど、個人的には縦置きクランクのVツインの方が横置きクランクのVツインエンジンよりも好みだったりする。縦置きクランクの場合、シャフト駆動を選ぶのが自然の流れだし、二気筒の稼働状態が殆ど同じ状態というのも美点の一つ。この搭載で一番のネックというのは、車体の前方側からのメンテナンス性は優れるものの、スイングアームピポット側からのメンテナンスとなるとエンジン脱着が必須となるのは困りものである。ミッションのOH、クラッチのOH、スタータークラッチ周りのOHも然りである。
横置きクランクの場合、二つのシリンダーの稼働条件が前後バンクで大きく異なる特徴があるが、機関のメンテナンスは両サイドがオープンなので、縦置きクランクより随分と優れるというのが最大のメリットだ。但し、シャフト駆動の場合、アウトプットシャフト部においてベベルギアで動力伝達の向きを一度余分に変える必要もある。
縦置きクランクの場合の吸排気系は、並列エンジン車と殆ど同じで二つのシリンダー毎の機器の干渉は皆無で自由度の高い設計が可能だが、横置きクランクの場合、排気系では後ろバンクでの取り回しは結構難解である。排気系の存在が、リアサスのメンテナンスに影響を及ぼす事もある。吸気系では、前後バンクの挟み角によって条件は大きく変わってくる。50°前後の狭角であればスペース的にシリンダー毎の燃料供給は困難で前後バンクで共有するような構造だったり、非常に長いインシュレーターでオフセットさせたりといった工夫が必要。90°というバンク角ではシリンダー自体の前傾角度、後傾角度が大きくなり、キャブレターの場合はダウンドラフトタイプのような特殊なキャブレターを使ったりする必要がある。そういう意味では中間の75°程度のバンク角が普通のキャブレターをシリンダー毎に配置出来たりするので良かったりする。
当然だが、Vバンクの挟み角が広くなるにつれてエンジンの長さが長くなり、車体が長くなるので、結果的にピポットレスフレームのような構造が必要となったりするわけだ。
縦置きクランクは兎も角、仮に、横置きクランクのモデルなら、車体の構成、機関の構成、メンテナンスが最も簡単に済みそうなのは、75°程度の横置きVツインエンジン車という感じかもしれない。
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