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2016年2月18日 (木)

オーバルギア

自転車の駆動で一番力が必用なポイントは何処か?
それは、ゆっくり漕いだ時に判る。重たいギアでヒルクライムに挑んだりすると顕著に体感出来る。
それは、クランクを回す際に加速度が最大になるポイントである。そう、クランク位置が上死点にある時だ。この時に踏み出す力が最も大きな力を必要としている。逆に、クランクが水平位置から下死点迄の間は、駆動慣性も働いているためか、それ程大きな力は必要ではない。

但し、一定以上のケイデンスでのペダリングでは、そのような体感は殆ど感じる事は出来ない。速度に対して負荷の軽い高ケイデンスでのペダリングでは、回転のスムーズさが重要。

こう考えると、ペダリングの回転数次第で、効率的な状態というのは全く異なってくる。

一般にペダリングにおいて負担を感じるのは、強い向かい風、登り坂といった場面である。つまり、速度に対して低ケイデンスで、トルク重視のペダリングが必要な状態である。この状態での補助が実用自転車における負荷軽減に最も有効と考えられる。その状態でパワーをアシストする、或いは、駆動の負担を軽減するのであれば、クランク上死点位置の踏み出しポイントでのパワーアシスト、或いは、その領域だけでの瞬間的なギア比のローギヤード化が可能となれば効果的。

今の社会、電動アシストが花盛りだ。これは、クランク軸に取り付けたトルクセンサーによって負荷最大のポイントでモーターを一定時間駆動するというもの。まぁ、安直だ。
では、モーター駆動に寄らずペダルを踏み抜く力を軽減する方法は何か?

それが、70年代にジュニアスポーツ車で一世を風靡したオーバルクランクだろう。
オーバルクランクは、クランクポジションにおけるチェーンリング半径が小さくなっており、上死点位置におけるギア比がローギヤード化された構成である。

この形状のギア、登場しては消えたりするもの。まぁ、一枚のギア形状のみで可変ギア比を実現しても、実質ギア比の可変幅が差程広く取れない割りに、チェーン脱落等のデメリットが多いからだろうか?結局のところ普及していないのが実情だ。

このギア比の可変領域を広くする事が出来れば、案外有用かもしれない。

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