オーバルギアを別の方法で
オーバルギア、理屈の上では有効だが、ギアの可変範囲が広くないのが今一。ギアの可変域を広くするにはどうするか?
オーバルギアではない方法で行うのが一つの案だ。具体的には、駆動半径を変化させるなら一番は偏心ギアを用いる方法である。
偏心量次第で、駆動時の半径の変化量を大きく取れる。但し、偏心だと360°で一回となるので、ペダルの一方で駆動する時が軽く、他方で駆動する時は重くなる。
となると、偏心ギアを分けて、偏心ギアの回転数をクランク軸の二倍に増速すれば問題は解決する。そう、自転車はクランクが上死点を通過するのは、180°間隔でクランク1回転の間に二回程あるので、その二回の上死点の通過タイミングのみでギア比を小さくするデバイスの装着である。
具体的には、クランクを二軸にして、一次のペダルで踏むクランク、二次の偏心ギアクランクという構成にする。そして、二次クランク部分で二倍に増速する。増速したクランク側のギアを偏心させた状態でスプロケットを駆動すれば良いのである。
クランク軸が二軸構成になると、必然的にクランクフォワードデザインとなるので、サドル形状もシート形状にすればリカンベントに近づく訳だ。なお、二次クランクに偏心ギアを設ける都合上、スプロケットを多段化するのは変速エラーが発生するリスクがあるので、最終減速は内装変速を使うのが良さそうだ。
普通の自転車の改造では出来ないが、自転車のクランク軸を二箇所に取り付ける構造にして、従来のリアアクスル部と、一次クランク、二次クランク部の間の二箇所でチェーンテンショナーを配置できるフレームがあれば、作る事が可能ということだ。自作で作るのは困難だが、アングルを使って機能を確認する機構は作れそう。二軸クランク構造となると、必然的にクランクフォワードとなるので、セミリカンベントでサドルではなくハイバックシートタイプの自転車が空想できる。そういう自転車をデザインして、上手く行けば試作してみたいような気がする。
| 固定リンク
コメント