子供は二人必要と唱える校長の間違いは?
中学校の校長先生、子供は最低二人生むべし!という話。全体の流れを読めば理解出来ない事はないけど、この人の考え方は、個性の存在を考慮していない、数学的な平均値を全体が目指せという点で、考え方が欠落しているように見える。
数学的に数値を纏めれば、確かに子供を二人以上生まないと、民族は世代が進む毎に減少し、最終的に滅亡してしまう。それは確かである。そして、女性には子供を産む能力が備わっているが、その能力を活用出来る時期は限られているので、その時期に子供を産む事が望ましい。そして、子供を産む事は、その他の多くのキャリアに勝る尊い事だという理屈のようだ。
しかし、全ての個体が同じ様な時期に同じ様な行動をして同じように生きる、、、、数学的な平均値を目指して多くの個体が画一的な行動を目指す事は、生物の進化の面から考えればアウトだろう。多くの個体の行動パターンを表すのに統計処理して平均値を語るのは正解だが、その平均値を全ての個体に目指させるというのは間違いである。中学の校長なら気付くべきだろう。
民族の繁栄を個体数の増減だけで語るのも基本的に手落ちである。民族というか生物の進化で重要なのは多様性である。多様性とは、個体の様々な選択による個性によって生まれるのである。個性とは個の選択に委ねられており、選択の自由度の中に、子供を産む能力も備わっているといってよい。その能力を活かすかどうか、何時活かすか?というのは、個の選択に委ねられている。この選択によって為された行動こそが多様性を生んでいるのである。多様性こそが多用な価値観を生んでおり、その多用な価値観が社会に浸透する事で、社会や民族の進化や成熟が進行するのである。
大事なのは、社会として個の選択が個に委ねられた結果であっても、種族が繁栄し、社会が成熟に向かうように、結果として集団の平均値として、子供が二人以上生まれている社会を作る事なのである。
ニュースのMCの方々の意見も微妙に理解不足な気がする。統計的な平均値を目指させるというのが基本的な間違い。多用な選択の結果、集団の平均値として、そうなるようにし向けるのが大事なのである。何よりも大事なのは、多様性なのだ。そして、様々な選択を選んでも、選択に優劣は存在しないのである。それこそが個性なのである。
還暦の校長も、正直知恵足りてない気がする。
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