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2016年4月29日 (金)

Gベクタリングコントロールの次は?

マツダの次の一手。内容を見ると、既存のセンサーからの情報を活用して走行性能を更に一段高めている。毛色は違うかもしれないが、密かに普及させていたとも採れる、i-Activ AWDと同じ様な印象だ。マツダのAWDは、既存のシステムの作動状況からトラクションを高めるための駆動配分を積極的に行う四輪駆動のトルク配分システムだが、この度のGベクタリングコントロールというのは、蛇角、アクセル開度から、車体が向かう方向性を先読みして、車体にとって適正な荷重配分を車が作り出して車体の安定度を高めようとするものらしい。アクセルのコントロールで車体を安定させる。これ、二輪車ではとても顕著に現れるもので、二輪でのスポーツライディング歴の長いライダーが運転する車は挙動が滑らかと言われているが、その積極的な荷重制御を誰でも実感できるようにする技術といっても良いだろう。
このGベクタリングコントロールもi-Activ AWDも、車体の既存のセンサー、機器の作動状況を常時監視した上で、それに応じた制御を、ほぼリアルタイムで行う事で実現しており、機器の連携性能が著しく向上したからこそ実現し得たシステムだ。

この二つのシステムで白眉なのは、制御を行うために新たなセンサー等を搭載しておらず、既存のシステムにソフトウェアだけで対応している点だ。それだけで、ココまで進化するのである。

i-Activ AWDは四輪のトルク配分制御、Gベクタリングコントロールは出力調整だけど、将来的には、それらを統合して積極的に駆使することで、より強力な旋回性能を得たり、或いは、減速時において勾配検知と併せてエンブレを効かせる作動輪制御といった事も可能だろう。もしかしたら、サスペンションの変位監視から荷物の積載状況、乗員人数を検知し、走行環境を予測したダンピングコントロールによって自動的にスポーツ走行からサルーン走行に見合った車体挙動を生み出す事だって可能だろう。これらは、マツダ流の既存センサーだけの統合制御によって実現出来そうであり、今後の発展が大いに期待出来る。

このシステムを見て思うのは、リッタークラスのSSバイクにおいてIMU搭載による統合制御が花盛りだが、そのようなIMUを搭載せずとも、既存機器の統合化で、一般ユーザーにとって必要なレベルの性能を、リーズナブルに実現出来る可能性も期待できそうだ。まぁ、既存二輪車の各機器は四輪ほどの統合化のための準備が進んでいないので、直ぐには出来ないだろうが、未来を予測する上では大いなるヒントとなりそうだ。

なお、このGベクタリングコントロールシステムは、早ければM/C予定のアクセラ、遅くともアテンザ、CX-3には投入されそうだ。最近のマツダの技術には、毎度驚かされる。今、一番面白い四輪メーカーであることには、間違いないようだ。

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コメント

こんにちは。コメント、有り難う御座います。
そうですね、単車は操作の選択肢、自由度が広く、
何でも思い通りに出来て、そしてダイレクトに感じる
事が出来るというのは、素晴らしいですね。

上手く扱えたという実感を経験の深化と共に味わえる
のが最大のメリットですが、その深化、進化を実感
する機会が奪われるのは、なんだか寂しい物ですね。

投稿: 壱源 | 2016年5月 2日 (月) 10時01分

モーターサイクルは前後ブレーキ分離されてるから
ライダーが高度な技術を駆使してますよね。
サスストロークの長いOFF車に乗ってたことがあるので
めちゃめちゃ実感してました。

超絶名人だろうが新免だろうがその恩恵にあずかれるのは
素晴らしいことだと思います

投稿: 通りすがり | 2016年5月 2日 (月) 07時51分

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