これから2ストロークで楽しむなら!
一般に、これから2ストロークを楽しむとなると、莫大なコストが掛かると考えてしまう。確かに、一世を風靡した1988年以降の250ccレプリカ、或いは、GP500レプリカだとそうだ。NSR、VJ23γ、S4、RZV、、、、安くはない。更に維持もカスタムも安くない、、、、敷居が高いのは事実だ。
更に、カワサキトリプルを代表とするような70年代の空冷2ストは維持のハードルは更に厳しい、、、、
でも、誰も注目せず、実は本気度が極めて高く、更に超安価というカテゴリーも存在する。
それは、最近の記事で何度も紹介したが開発年次が80年代限定の原付二種の水冷2スト車だ。原付二種の空冷2ストとなると、AR80を除けば基本が実用車だ。それ故に除外。まぁ、壊滅的に古すぎるし、好調でも2ストらしいとは言い難い。狙いは水冷2ストの原付二種だ。
90年代以降では、車体が立派すぎて重たいし、立派な車体に見合ったパーツが250ccクラスと共用だったりしてカスタムコストも掛かるのでお奨めしない。基本は80年代の水冷2スト車だ。
125ccなら、RZ125は初代が20PS/97kgで登場、その後、MBX125Fが22PS/96kgで登場、AR125が22PS/98kgで高回転のパンチは当時最強だった。しかし、最後発のRG125ガンマがパワフル&最軽量で22PS/95kgだ。この辺りのモデルはメーター読みで135km/h程度の最高速を発揮する。何よりも、その軽さは最大の武器で、軽さに見合った細めのタイヤでも十分グリップするレベルだ。この軽さを中型車に唯一昇華出来た存在はSDR200のみだろう。NF13、NH11といった次のガンマでは車重が一気に25kgも増量しているのでチョット違うのだ。
80ccではマグナム80という水冷ARがお奨めである。スペックは13PS/83kgで、最高速度はメーター読みで130km/h程度、恐らく実測は110km/h程度だ。これも、その軽さが最大の魅力だ。
大昔は、WGPには50/80クラスも存在して、非常にスリムなGPレーサー(50kg少々の車体に20PSで200km/hに迫る)が存在したが、そのエッセンスを強く引き継いでいるのが80年代の水冷2ストスポーツ車だ。兎に角、軽い車体に細いタイヤという抵抗を極限迄減らした構成で、少ないパワーを叩き付けて走るものである。
自身、峠で遊んでいた頃、Z750GP、VT250F、MBX125Fの3人に引っ張られてZ250FTで走っていたけど、この中でのMBX125Fの畑賀峠のコーナー内におけるミズスマシのような自在なライン取りにカルチャーショックを受けたのを今でも鮮明に覚えている。他のバイクも速かったけど、このMBX125Fが、その時は上りでも一番速かったのである。その速さの根源は、100kgに満たない超軽量と原付並にコンパクトな車格でコース内でのライン取りの自由度の豊富さ、更に、一般道の上りレベルで十分な22PSというパワーと、それを活かし切るライダーの技量の賜物だ。22PSでも使い切れば完全に速いのだ。
今なら誰も注目していない80年代前半の水冷2ストローク、安くて、速くて、安心、、、これなら誰でも楽しめる。お奨めである。
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