慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)
聞き慣れない名前。こんな感染症がワイドショーで紹介されていた。血液癌や肝炎を招く恐れがあるという。このEBウイルス、日本人のほぼ全員が感染しており、死滅させる事は不可能だという。
このウイルスは、白血球中の免疫細胞の一つであるB細胞だという。通常は発熱や怠さといった風邪ににた症状で済むらしいが、症状が長引いて『伝染性単核症』と診断されることも、、、
このウイルス感染症状は自然治癒するが、ウイルス自体は死滅せず、B細胞中にずっと残るという。そして、免疫力の低下等のきっかけで、ウイルスが同じ免疫細胞のT細胞、NK細胞に感染すると徐々に感染した細胞が増殖し、病気を引き起こすという。これがCAEBVは、血液中の免疫細胞が癌化する悪性リンパ腫、肺の組織が硬くなる間質性肺炎、肝炎、血管障害による心筋梗塞、冠動脈瘤を引き起こすリスクがあるという。皮膚が過敏になり、蚊刺されで水ぶくれが残るアレルギーが出る事もあるという。
現状では、抗ウイルス約やワクチン予防等でのウイルス死滅は不可能で、症状を抑えるステロイド薬、感染した免疫細胞を死滅させる抗ガン剤治療に限られているそうだ。可能性として、骨髄、末梢血等の造血細胞移植で根治する可能性はあるそうだ。
伝染性単核症と診断された後治癒したとしても、体調不良が続いた場合、予想外にCAEBVと診断されることもあるという。有効な治療が確立されておらず、最終的に多臓器不全、悪性リンパ腫に到り高い致死率を示す疾患だが、アジア地域に症例が集中しているので研究は進んでいない難病だそうだ。
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