三菱自動車も大変
三菱の軽四の燃費試験用データの不正問題、過去のクレーム隠し問題の騒動の最中から続いていたようだ。
このような製品成績データの改竄というのは、基本的に内部告発等が無ければ発覚しない。今回はNMKVでパートナーを組む日産自動車の指摘があったから明らかになったのであり、いわば、身内からのリークみたいなもの。
その後の報道では、軽四に留まらず、RVR、アウトランダー、パジェロ、ミニキャブ・ミーブも法令に沿っていないとの話。
その後も排ガスサンプリング検査では、マツダディーゼル以外が試験モード以外の実用条件では排ガスが相当に厳しい状態というのが晒されており、そのこと自体が法令違反に為っていなくとも、その結果が消費者の間で大きな話題となっており、自動車という消費者に直結する製品の公称値等が消費者、社会に大きな関心の的になっていることだけは、企業側自体も強く認識していたはずである。
実際、内部告発しなければ判らないようなミルシートの改竄、成績データの偽装は、自動車に限らない。産業機械、その他の運輸機械等でも現実は広く蔓延しているのだ。大企業等では象徴からの監査が時折行われているが、その監査情報は事前に察知され、監査当日には、監査されたら拙い書類は、箱詰めされて目の触れない場所に大移動されるというのは、実は日常茶飯事なのだ。官庁から査察されない業界の企業においても、社内システム的にデータを改竄する体制を作り上げている企業は、知っているだけで両手で足りないのが現実なのだ。そのような現実がリークされるのが、賞味期限改竄問題とか、廃棄食材の流通、食肉偽装、建築偽装等となるのだ。産業機械では、燃料消費率データの改竄、材質成分表記のミルシート改竄というのが多い。悪質なのは、偽装データを隠蔽して収集蓄積するシステム化だけど、当人は悪意は無いのだ。安く創るために、お客さんに満足してもらうため、良い性能をアピールして安心を提供するという論理なのである。
このような産業界の風潮が、公になっていないだけで良く聞く話。ただ、相手が一般消費者の場合、最近は厳しい批判に晒される事が多くなっているのだ。それは、自動車産業におけるVWのバッシングで判ったはずなんだが、、、、それにしても、昨年VWの排ガス不正が明らかになり大問題となっていたはずなのに、問題を経営陣が認識してから表沙汰になるのにタイムラグが在りすぎ、、、、
経営者のリスク対応があまりにも拙すぎる。
ただ、こんな問題、三菱自動車だけの話ではないと思うけど、、、、あの、VWだってそうだったんである。
この問題の根源は、意味のない公称値で消費者の消費行動が決まる。しかも公称値なんて実現不能な値なのである。そんな数値を公称させるのが間違いのような気もする。これからの時代、走行距離と燃料消費、そして排ガス成分の全車共通のデータロガーの装着を義務付けて、それを自動収集して実際の燃費、排ガス数値を公的に公開するようにした方が良いのでは?と思ったりする。検査なんて、実状を公的機関が計測しなければ無意味なのだ。これは、自動車業界に限った事ではないのだ。
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