« ポルシェクラッシュ | トップページ | 昔のトリアルタイヤ、欲しい。 »

2016年4月13日 (水)

2ストローク

美点は、軽さ、エンブレの無さ、そして右手に直結するレスポンス、、、この三つだ。
多くの雑誌等では、2ストロークは急激に吹け上がると解説しているけど、個人的には2ストロークの吹け上がり方が急激と言う印象はない。パワーバンド内でアクセルワークに非常に素直、僅かな右手の動きに敏感に反応してパワーが取り出せるというのが最大の美点という印象。急激な吹け上がりというのは、パワーバンド前からパワーバンドに突入する際の変化の事だろうけど、常時パワーバンドであれば、その変化はあまり意識しないというのが実際のところ。

2ストロークの最高峰といえば、過去のGP500だ。このGP500がWGPから姿を消して15年が経とうとしている。最後のGP500はMotoGP初年度との闘いの場で見る事が出来るが、その場面だけを見れば、4ストロークレーサーであるMotoGPの圧倒的な速さだが、よくよく振り返ってみれば、圧倒的に速かったのは4ストロークレーサーではなく、RC211Vだったという事。その他の4ストレーサーに対してはGP500は善戦していたと言える。RC211Vは当時のレギュレーションから言えば、4気筒と同じ重量で5気筒ということで、明らかに有利なレギュレーションだったのだ。
一方、GP500は?というと、1990年代以降、毎年のようにハンディが課せられており、特に2ストロークレーサーの最大の武器である重量という面では非常に大きなハンディを抱えたままだったのが、残念なところだ。

GP500の最軽量期といえば、115kgである。これは、最終期のGP500よりも20kgも軽いのだ。GP500レーサー対RC211Vでは、レース後半戦ではタンク重量の軽くなったGP500が大いに善戦していたラウンドが数多くあったのだが、あの時代にGP500が115kgで挑めたとすれば、果たして、当時のようにRC211Vが圧勝したか?というと、もしかしたら違った結果が見られたかも知れないと、今でも思っている。WEST・HONDA(バロス、カピロッシ)のNSR500が縦横無尽にコーナーの何処からでもRC211Vを手玉にとって刺しまくるシーンは未だに鮮烈な記憶として残っている。
まぁ、もしもの話は結果は判らないものだが、軽さは正義という考えは、特にロードレースの世界では絶対だろう。軽量な車体はタイヤにも優しい。超軽量に200PSという組み合わせがどんなパフォーマンスを示していたか?想像するだけでも楽しくなる。

今でも2ストローク特集が雑誌で取り上げられることもあるが、実際に2ストロークバイクを手に入れるのは非常に厳しいのが現状。2ストロークモデル、やはり可能な限り維持しておきたいものである。

|

« ポルシェクラッシュ | トップページ | 昔のトリアルタイヤ、欲しい。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 2ストローク:

« ポルシェクラッシュ | トップページ | 昔のトリアルタイヤ、欲しい。 »