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2016年5月21日 (土)

回想1983年

HY戦争終結の1983年、スクーターの乱売合戦が終了して登録台数は大きく落ち込む年だ。その台数は、2,418,309台である。しかし、軽二輪+小型二輪の販売は好調で、この微増傾向は後の1988年迄続く事になる。HY戦争が終結するも、スポーツバイクブームはこれからが勝負の本番である。スポーツバイクブーム、レプリカブームの定義は?というと、1983年~1988年といえる。そのブームの初年度を回想する。
自動二輪のベストテンは、
1.ホンダVF400F    14,820台
2.ホンダCBX400F   13,847台
3.カワサキGPZ400   12,295台
4.ヤマハXJ400      7,026台
5.ヤマハXJ400Z     6,463台
6.ホンダVF750F     6,422台
7.ヤマハSR400      5,529台
8.カワサキZ400GP    4,877台
9.スズキGSX400FW   3,903台
10.ホンダNV750C     3,485台
となっている。ホンダはVTを皮切りに水冷V型エンジンのスポーツモデルを矢継ぎ早に登場させる。400ccクラスでは従来の48PSを大きく越える53PSを発揮する水冷DOHC8バルブのV4エンジンを搭載したVF400Fを登場させ、CBXと二枚看板でクラスを完全に制圧。動力性能的にはクラストップで、当時の定地テストでも圧勝だったことが鮮明に思い出される。カワサキは僅か1年でZ400GPをモデルチェンジ。ボアストロークを変更したショートストロークエンジンを搭載。2バルブエンジンながら51PSを発揮。そして、独自のコンセプトのハーフカウルを装備して人気を博す。この状況に対し、ヤマハ、スズキはマルチエンジンの水冷化を計り50PSのGSX400FWを登場させ、ヤマハは更にクラス最強の55PSをひっさげてXJ400Z/Sを登場させる。しかし、スズキ、ヤマハの二車は、スポーツ色を色濃く反映したホンダのモデルには人気の面で及ばなかった。ただ、スポーツ色が濃いとは言えないGPZ400の人気を振り替えると、当時のFW、XJ-Zは、純粋に格好悪いのが売れなかった原因だと言える。単車が売れるには、スペックだけではダメなのである。
なお、ホンダはナナハンクラスにもV型エンジン車と登場させており、パフォーマンス系のV4、クルージング系のV2の二機種を登場させている。なお、VF750Fも当時の定地テストでも明らかなように、動力性能は圧倒的であり、性能ならホンダの水冷Vという印象が確立されたのであった。
それ以外の注目としては、登場以来目立たなかったSR400だけど、この年辺りから注目が高まり、人気車入りしたと言っても良いだろう。

軽二輪クラスのベストテンは、
1.ホンダVT250F     29,893台
2.ヤマハRZ250R     23,434台
3.スズキRG250ガンマ   22,962台
4.ホンダTLR200     14,475台
5.ホンダMVX250F    8,230台
6.スズキGS250FW    8,207台
7.ヤマハXT250T     7,506台
8.スズキGSX250E2   7,127台
9.ホンダCBX250RS   6,308台
10.ホンダMTX200R    5,369台
時代の印象からすれば、RG250ガンマが象徴的ではあるが、実際はVT250F、RZ250Rの方が売れ行き的には上回っている。
これは、まぁ仕方ない事とも言える。
RG250ガンマは、クラス初のフルカウル、アルミフレーム、フロント16インチ、クラス最強の45PSとハイメカニズムてんこ盛りだけど、その分価格も突出しており、価格は実に46万円である。RZ250Rが399,000円だから、その差は5万円以上である。この価格と、あまりにも過激なスタイルが、普通のユーザーが手を出さなかったのも大きな理由だろう。
しかし、時はレプリカブームである。峠やサーキットでのガンマ優位は揺らぐモノではなく、後の2ストロークバイクの方向性が定まったのは事実である。実際、同カテゴリーのRZ250R、MVX250Fは厳しい戦いを強いられていた。
ただ、維持コストの安い軽二輪としての魅力を求める層の需要も手堅くこなすVT250Fは、このクラスで盤石の地位を築いたといっても良い。
このクラスにも乗りやすさと高級感ということで、初の水冷4気筒であるGS250FWも登場したが、実際の実用性能の面でもVTに全く敵わなかったのである。

エンデューロ系では、XT250Tが後のSRXエンジンのベースとなるDOHCエンジンを搭載して登場したり、水冷2サイクルで軽量ハイパワーのMTX、新世代トライアラーのTLRが登場し多様化が進んでいるが、ブームとしてはXL250Sの頃がピークで、既に人気は下降線だったようだ。

時代はレプリカブームが始まっており、各メーカーは峠適性、サーキット適性を更に高める商品開発を加速させ、翌年以降は、スポーツ性が更に過激さを増していくのであった。

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