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2016年5月26日 (木)

回想1988年

1982年にピークを記録した登録台数は、以後減少傾向であり、その減少傾向が反転して増加した1980年代最後の年、それが1988年である。登録台数は、1,753,875台だ。
軽二輪+小型二輪の登録台数のピークは1987年、1988年であり、ブームを引っ張ったレプリカブームの頂点がこの年だ。
そんな時代の750ccクラスランキングは、
1.スズキGSX-R750     3,063台
2.ホンダブロス1         1,989台
3.ホンダスティード         901台
4.ホンダVFR750F       881台
5.ホンダCBR750        806台
6.ホンダV45マグナ        754台
7.ヤマハSRX600        626台
8.ヤマハFZR750        580台
9.ホンダVFR750R       579台
10.ヤマハFZX750        515台

以上のような状況。レプリカは定番のGSX-R750が堅調な売り上げ。興味深いのはSRXの対抗馬とも言えるブロスの登場。大型クラスは650ccのVツインだけど、デザインはレプリカとも違う高級感溢れるもので、エンジン型式こそ異なるけどSRXの拓いたマーケットに投入されたモデルだろう。それ以外は多様化の傾向も伺えるが、売り上げ的には非常に寂しい状況。レプリカ以後の懸念が更に強まったと言っても良い。このクラスのレプリカの究極のVFR750Rは当時148万円という高価格であり、若年ユーザーのターゲットにはなり得ないものであった。

400ccクラスのランキングは、
1.ホンダCBR400RR     16,078台
2.ヤマハFZR400        8,135台
3.ホンダブロス2                   7,812台
4.カワサキZX-4         5,429台
5.スズキGSX-R400      5,001台
6.ホンダVFR400R       4,348台
7.カワサキGPZ400R      3,945台
8.ホンダスティード         3,466台
9.ヤマハSRX400        3,923台
10.カワサキFX400R       2,186台
このクラスは、レプリカの先鋭度的には大人しさを保っていたホンダがNSR並の先鋭度で登場させたCBR400RRがブッ千切りの強さを保っている。5角断面のツインチューブフレームに頑丈なスイングアーム、エンジンもパワフルでルックスも非常にレーシーで、それまでのVFR400RHとは隔世の感がある仕上がり。ヤマハのFZR400は限定車のFZR-Rと同じメカニズムだけど、レプリカ度は後退しており、それが受け入れられなかったように見える。このクラスもブロスの弟分がSRXのライバルとして登場している。他には、スティードという新世代アメリカンも登場しており、以後のアメリカンモデル復権の兆しが伺える。注目は、カワサキのZX-4で、遅ればせながら走行性能を一気に高めたモデルを登場させたこと。これは、カワサキ初の極太ツインチューブフレームに新設計のコンパクトな水冷直4エンジンを搭載、152kgという超軽量で高いパフォーマンスを持ったモデルだが、それと遜色ないくらいに二世代前のGPZ400Rが売れているのが注目。GPZ400Rの売れ行きがZX-4のデザインに影響を及ぼしたのかも知れないが、ZX-4がレプリカルックを纏うには、もう少し時間が必要なこととなる。

250ccクラスのランキングは、
1.ホンダNSR250R     22,707台
2.ホンダCBR250R     20,619台
3.ヤマハFZR250      20,027台
4.スズキRGVガンマ/ウルフ  12,035台
5.ホンダVT250/VTZ   11,523台
6.ヤマハDT200R       8,319台
7.スズキGSX-R250     8,271台
8.カワサキGPX250R     8,183台
9.ホンダAX-1         8,073台
10.ヤマハRZ250R       6,602台

ホンダからは遂に最強のMC18、通称88NSRが登場する。MC16レプリカで常に最強であれ!を合い言葉に、1年でモデルチェンジして登場したNSRだ。本気の走りで負荷を掛けて初めて姿勢をコントロールする事が出来て最高の操縦性を発揮するような性格で、レプリカの最高峰とも言える一台。MC16からは5角断面のツインチューブフレームに、ラジアルタイヤ対応の足周り、更に制御の電脳化が始まったのもこのモデルからだ。MC16でもライバルに対し優位だったものだが、このモデルで完全に孤高の存在となったと言っても良い。峠ではNSRは絶対優位であり、乗りやすさで優しさを持っていたTZRでは太刀打ち不可能な存在となっていた。
更に、TZRで発見しFZRで開拓したレプリカルックを高性能4気筒エンジンで乗りやすさも提供し女性ライダーにも好評という市場には、兄貴分のCBR400RRとうり二つのスタイルながら、400譲りのデザインとハイメカニズムで優しい乗りやすさを実現するCBR250Rを提供することで、市場を制圧。各クラスにおいてホンダの強さが目立った年となった。ヤマハもFZR250をマイナーチェンジするものの、設計年次の違いによる古さは隠せず、CBRを上回る事が出来なかった。スズキも同名ながらアルミフレーム搭載の新型GSX-R250を登場させるも、女性受けという面ではCBR、FZRには及ばず販売的には苦戦を強いられたのである。
ただ、250マルチを乗り較べると新型GSX-R250が最もパワフルだった記憶がある。

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