« 80年代のブームの構成 | トップページ | 肩甲骨の内側痛み対策ストレッチ »

2016年5月18日 (水)

回想80年代、第一弾1980年

最近、登場する単車も80年代モチーフ、雑誌も80年代特集、、、ターゲットが50代のオッサン向けとなっている。
では、そんな1980年代、何が起こったか?体験者が紹介しよう。

第一弾は幕開けの1980年だ。
二輪車の国内総登録台数は2,370,036台とバイクブームに向かう時だ。
1980年の自動二輪登録ベストテンを紹介しよう。
1.カワサキZ400FX  14,378台
2.ホンダCB750F    9,725台
3.スズキGSX400E   7,426台
4.ホンダGL400     7,408台
5.カワサキZ400LTD  6,097台
6.ホンダCB400N    4,400台
7.ホンダCB400T    3,513台
8.スズキGSX750E   2,737台
9.ヤマハXS650SPL  2,506台
10.ホンダCM400T    2,500台
となっている。時代はアメリカンバイクブームが頂点を過ぎて、スポーツバイクブームが主役にとって変わろうとしていた時代だ。1970年代後半はアメリカンブームで時代を牽引していたのがXS650SPL、Z400LTDだが、その後登場したZ400FX、CB750Fによって潮目が変わったのが、この時代だ。

この時代のベストテンを見ると、一位がZ400FXなのは順当として、二位に超難関の限定解除が必要なCB750Fが入っているのが注目である。Z400FXはスポーツバイクとしての人気より、中免でマルチに乗れる。そしてナナハンに見劣りしないというステイタスが受けたモノ。ここでの注目はCB400N、CB750Fだが、低いハンドルにバックステップというポジションのスポーツバイクが上位に入っている事。Z400FXは殿様ポジションであり、当時ストリームラインと言われていたCB750F、CB400Nとはポジション的には全く異なるものだ。Z400FXはスタンダードバイク、CB750F、CB400Nは当時はヨーロピアンスポーツバイクと言われていた。
GSX400Eは、前モデルであるGS400をTSCCツインカム4バルブエンジンで44PSを発揮してクラス最高の動力性能を狙ったモデルだが、マルチのFXには人気の面で敵わなかった。原因は何とも微妙なスタイルの悪さ。GL400はスポーツツアラーとして登場した異色のOHV縦置きシャフト駆動というハイメカニズムのモデルで、ホンダの初水冷車だ。独特の排気音、静粛性が人気を誇っていた。当時、高性能の判断基準であるリッター100PSをOHVで達成したのも人気の秘密。これにはGL400カスタムも含まれており、人気はこちらが主導だ。大柄な車体と高級感のある作りが人気で、見た目はナナハンクラスで、このカスタムモデルでGL人気は不動のモノとなったのだ。

GSX750Eは、GS750Eの後継機で打倒CB750Fで登場した動力性能的にはナンバーワンのモデルだったけど、如何せん、形が悪すぎた。後にベコ(牛)と呼ばれるデザインだが、当時の印象は、何故にこんな形?というのが印象。ただ、このパワーユニットは後の刀の動力性能を支える重要なエンジンだ。

アメリカンではバーチカルツインということでXS650SPL、Z400LTDが定番の機種。Z400LTDは同爆エンジンで鼓動感が素晴らしいモデル。段付きシートも極端で、当時のアメリカンのデザインの定番だ。XS650SPLは360°クランクながらカウンターレス、バランサーレスの強烈な振動のエンジン。ホンダのCM400Tはホーク系エンジンにプルバックハンドル、ティアドロップハンドル、段付きシートでアメリカン化したけど、エンジンはCB400Nと共通で、あまりにもスムーズ過ぎて評価は高くないものだ。

次、軽二輪クラスを回想する。
1.ホンダCB250T/N  11.435台
2.ヤマハXS250SPL   9,878台
3.ホンダXL250S     9,767台
4.ホンダCB250RS    8,819台
5.スズキGSX250E    8,012台
6.カワサキZ250FT    5,467台
7.ヤマハXT250      5,398台
8.ヤマハRZ250      4,514台
9.ヤマハSR250      3,371台
10.カワサキKL250     2.596台
となっている。当時の250ccクラスは維持費の安さでオッサンの通勤車輌としての需要が殆どだったけど、1970年代の後半に専用設計のZ250FT、RG250が登場してスポーツ性が注目され始めた頃。1980年というと、その実用250とスポーツ250の時代の境目に当たる年だ。更に、第一次エンデューロブームとも言える年で、スタイリッシュなデザインと優れた走破性のXL250Sが火を付けてライバルが一気に登場した年だ。

1980年の売れ行きナンバーワンはホークシリーズのT/Nである。これは400のスケールダウンモデルで車重的には170kg(乾燥)オーバーで鈍重なモデルだけど、仕上げが高級で、非常に乗り易く頑丈であり実用的には非常に優れたモデル。という意味で人気を博していたけど、スポーツ性という面では厳しいのがホントのところだった。
ただ、中免でスポーツというと最大の400ccに憧れる若者が多く、少なくともRZ登場前まではスポーツモデルということで軽量な250ccを選ぶのは少数派であった。
アメリカン人気では、ヤマハのXS250SPLが兄貴分の650のイメージを忠実に受け継いでおり人気を博していたが、この当時ではライバル車は不在だったので、アメリカンで250ccというとXSの一択であったのだ。
専用設計のZ250FTは車重が157kg程で軽量差を売りに人気を博していたが、ほぼ同じコンセプトで29PSというクラス最強のGSX250Eが登場して人気が拮抗していた。
このようなスポーツ250ccに対するホンダの回答が、オフ車のXL250Sのエンジンを搭載したCB250RSで125kgという超軽量で玄人好みの一台が登場したのが鮮烈だ。
しかし、このような250ccの争いに決着を付けたのは、350ccのスケールダウンながら、異次元の最高出力35PSとスケールダウンであっても軽量な車体、更に、モノクロスサスペンションを装備したRZの登場である。RZは8月登場で実質4ヶ月販売ながら4,500台オーバーの発売であり、実質的にはブッ千切りの売れ行きを示したのである。これ以降、250ccクラスは急速にスポーツ性を高めていったのだ。

なお、エンデューロブームを牽引したフロント23インチで走破性を高めたXL250Sに対しては、ヤマハから114kgという超軽量コンパクトなXT250と登場させ、カワサキからは117kgという軽量に現代的なデザイン、角形スイングアームのKL250を登場させたが、XL250Sの人気を止めることは出来なかったのである。
メカニズムの洗練度ではXTが凌駕したが、先駆者の強みが発揮された感がある。KLは人気の面では二社には及ばなかったのが現実だ。

1980年というと、こんな年である。中古市場では絶版となったCB400Fourが相変わらず人気だったものの、Z400FX登場以降は各社にマルチエンジンを求める声が高まり、当時の雑誌には各社の400マルチのスクープ記事が賑わせていたのが印象深い。

軽二輪、自動二輪を含む単車全般では、低いハンドル+バックステップ、深いバンク角、軽量な車体、高い出力、、、、ヨーロピアンスポーツ、スーパースポーツが人気で、時代を象徴していたのはCB750F、Z400FX、RZ250だろう。Z400FXは、スポーツバイクであっても、スーパースポーツ的なモデル人気よりも、ナナハンコンプレックスでマルチ人気を決定付けており、スポーツ色といえばCB750F、RZ250には及ばない印象が強い。

この後、250ccクラスはスポーツ色を急速に高め、400ccクラスはマルチ化が進んでいく事になる。

|

« 80年代のブームの構成 | トップページ | 肩甲骨の内側痛み対策ストレッチ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 回想80年代、第一弾1980年:

« 80年代のブームの構成 | トップページ | 肩甲骨の内側痛み対策ストレッチ »