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2016年5月28日 (土)

80年代前の二輪市場を80年代世代が回想する。

自身、高校、大学、大学院時代が80年代である。それ故に、その前後の時代というのは、二輪車の世界を見ていただけだったか、少し熱が冷めていた状態なので、時代の熱をダイレクトに感じていた訳ではないが、少し傍観者的な立場ではあるが、前後の時代を記憶を遡って回想してみる事にした。

まずは70年代。この時代、自分は小学生、中学生である。70年代前半というと、二輪車自体が身近な存在ではないのである。二輪車に興味を持ち始めたのは、中学生時代だが、既に70年代後半の時代である。それ故に、ビンテージバイクの雄として伝説化されているCB750Four、500SSマッハⅢ、750RS通称Z2なんてモデルは現役で活躍している時なんて知らないのである。70年代中盤というと、時はスーパーカーブームであり、自分も小学生の頃は二輪車ではなく、スーパーカー大好き小僧だったのである。小学生の頃といえば、スーパーカーの形、スペック、名前ばかり覚えていて、二輪車についてはサッパリだったのだ。二輪車を車名を意識して見始めたのは中学生になってからである。

中学に入って二輪車を意識し始めた時に覚えた名前というと、Z750Four、CB750FourⅡ、CB400T/N、GS400、RD400、KH400~Z750FX、Z400FX、Z250FTといったモデル達だ。そして、先輩達が乗っているバイクというと、モンキー、ミニトレ、GR50、MR50、RD50、CB50といったモデルである。この時、リアに取り付けるFRPサイドバッグ+前垂れ風貌が付いたグリーンメタリックのZ750Fourが通学路に停めてあり、純粋にカッコイイという憧れを抱いていたのが最初である。当時、このモデルがD1モデルでクラス最強の70PSだというのを知ったのが二輪車を意識した最初の一台である。このモデルを知る事で、初めてZ2等のモデルの存在を知ったのである。因みに、Z2は中学への通学路途中の工事現場で働く人が乗っていたと思われる錆まくって雨ざらしにされていた一台が最初に自覚して見た一台だ。

オートバイに興味を持った一台は、Z750Fourだが、当時ナナハン免許は取得不可能という意識で、原付さえ持たない中学生でも憧れの対象は400ccクラスとなったのは、今思えば笑える話だが、当時は自然と400ccクラスが現実の夢の対称となっていったのである。この時代、マーケットがどうなっているか?なんて知る訳もないのだ。この時代のトレンドがどうだったか?を知るのは、もっと後の時代に雑誌を読んだり、人から聞いたりしての話で、自身の体験の話では無いのである。
オートバイ雑誌を最初に購入したのは中学生の頃だ。因みに、最初に買った月刊オートバイは、その後、毎月購入し1999年迄欠かさず購入していた。
そこで、新車情報、スペック、定地テストのデータを一生懸命読んで仕入れていたのだ。

当時の雑誌で強烈な印象が残っているのが、DOHC24バルブエンジン搭載6気筒のCBX、それから水冷縦置きVツインエンジンを搭載したGL500の特集記事。その号には、ホンダの新型400であるCB400T・HAWKⅡ、スズキのクラス唯一のDOHC搭載のGS400が紹介されていたのを覚えている。そして、当時自分が最も興味を持って乗りたいと思っていたのが、角タンクでストロボカラーでイエロー、シルバーが選べるヤマハのRD400である。
雑誌での特集は、400ccの特集が盛んであり、HAWKⅡ、GS400が人気の筆頭で、これにGT380、KH400、RD400が続くパターン。ヤマハのGX400、カワサキのZ400を大人しく友人や先輩の間での人気は今一だった。年輩の人にはホンダの新機種GL400がメカニズム、静粛性、そしてクラス最高のパワーで人気を博していた。

70年代、時代が動くのは1979年だろう。この年に、先ずはZ400LTDというアメリカンバイクが登場。プルバックハンドル+ティアドロップタンク+段付きシート+16インチ極太リアタイヤという方程式を人気今一だったZ400に加え登場した途端に、人気爆発。各社から数多くのライバルを登場させてアメリカンブームが盛り上がる。
このアメリカンブームには、アメリカ映画でイージーライダーで登場するチョッパータイプのハーレーがカッコイイという意識によって誘発されたとも言われている。

このアメリカンブームを先導したのは、カワサキのZ-LTDシリーズ、それからミッドナイトスペシャルというモデルで頂点を極めたヤマハのXS-SPLシリーズである。現実にはシリーズとは言っても、Zの場合はツインのZ400LTDのみ、XSの場合もバーチカルツインのXS650SPLのみと言って良いだろう。他のラインナップの支持はそれ程でも無かったのが現実だ。更に、ホンダのCM系、スズキのGS-L系は人気を獲得するには到らなかった。振動と音がアメリカン人気の鍵だったようだけど、唯一の例外はホンダのGL400/500カスタムだろう。静粛性の優れたOHVのVツインながら高級感溢れる威風堂々としたスタイルが受けたためか、アメリカンでは当時最も人気を誇っていたのである。

このアメリカンブームが1979年から極短い間で収束したのは、同時期に登場したCB750FとZ400FXである。CB750Fは、無敵艦隊RCBのレプリカモデルであるCB900Fをスケールダウンしたモデル。当時のナナハンとは一線を画すスポーツ性とヨーロピアンスタイル、高級感溢れるマテリアルによる構成が受けて大ベストセラーとなり、1980年代半ば迄支持を集めていく。
CB750Fでは、従来のスポーツバイクのポジションとは一線を画すポジションで低いハンドル、後退したステップで当時としては非常にレーシーな一台であり、その流れは400ccクラスでスタイルが不評だったHAWKⅡをCB400N・HAWKⅢとしてリニューアルさせて登場させて人気を博すのである。

Z400FXは、同時期に登場した兄貴分のZ750FXを見事に凝縮させたスタイルで、スポーツ性よりも中免所持者のナナハン崇拝を刺激するという意味で人気を集めたモデルである。ベースがZ500というモデルであり従来の400ccよりも大柄だったのも人気を集めた理由である。出力的には43PSとクラス最強だったけど、重量は189kgと重量級でツインのモデルより15kg以上オーバーウエイトであり、実際の走行性能的にはマルチでブッ千切り、、、とは為らなかったのだ。

この二台が70年代から80年代に向けてのトレンドを占う上で重要なモデルとなったと言って良いだろう。

共通点は、上級クラスに見劣りしない立派な車格、そしてスポーツ性の高さ、並列4気筒エンジン搭載というモノ。これが、後のミッドレンジの中大型車の売れるために守るべき要素なのだ。こうやって激動の80年代に繋がっていったのである。

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