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2016年5月28日 (土)

重いギアで膝イタ、この解決には?

ロードバイクで膝が痛い、、、、そういう話を良く聞くけど、興味深いのは、ヒルクライムで膝が痛くて漕げないというのは、あまり聞かない。
膝が痛いのは、シッティングポジションオンリーで、ヒルクライムを重いギアで立ち漕ぎする時は膝の痛みっていうのは意識しない人の方が殆ど。

膝の痛み、どんな瞬間か?というと、実は、膝を曲げた状態で力を入れる時だ。ヒルクライムの立ち漕ぎの際は、膝は伸びた状態で力が入っている。それ故に痛くないのだ。

ギアが重たい軽いというよりも、膝の角度の方が問題では?という風に考える事も出来る。

下手に曲げた状態で力を入れるから痛い、、、ならば、あまり曲げない状態で力を入れるようにすればよい。因みに、曲げた状態というのは、クランク上死点~水平ポジション辺りだ。大きなギア比を少ない脚力で踏むためには、クランク長を長くする。クランク長が長い状態で、上死点域における膝の通過を楽にしようとすれば、ビンディングしている状態の下死点域を通過する時に、脚が引っ張られて逆に抵抗となる。一方で、下死点域で併せると、上死点域における膝の曲がり度合が窮屈になり、膝の角度が厳しい状態でトルクを受ける事となる。

数値上は、クランク長を長くすると小さな脚力で大きな駆動トルクを生む事ができるけど、実際は膝の角度が適切でないと関節に無理が来るのだ。

このような無理は、サドルハイトの微妙な調整で大きく改善される訳であり、サドルハイト10mm調整というと、クランク長で5mm調整に相当する。サドルハイトの調整では、上死点、下死点の一方での無理解消しか為らず、膝の角度の適正化と足首の角度の適正化の両立は結構シビアとなる。クランク長で5mm動かせば、同時に二つの問題が解決出来る事になる。そうすれば、膝や足首の負担も軽減可能だ。

膝や足首の負担を軽減出来てもクランク長を短くする事で同じトルクを生み出すのに踏む力が足らなくなるというのなら、5/170mmだから3%に相当する。チェーンリングの歯数を3%少なくすれば問題無い。53Tを踏む人なら51T化すれば事足りることだ。

このようにクランク長を短縮する。そしてチェーンリングの歯数を落とす。これがベストだ。このようにすれば、ヒルクライム時における身体を持ち上げるステップハイトも落とせるので、身体の上下動を少なく保つ事が出来るので、結果的にダンシングも速くなるのだ。なお、クランク長のショート化を計る場合、体重を乗せやすくするために、サドルセットバックを小さくしてサドルを10mm程度前出しするのが良好。

因みに、高齢者向けの街乗り自転車では、サドルを更に前出しして、クランク長は大胆に155mm程度迄短くして、立位的、ウォーキングに近いペダリングを行わせると歩行リハビリにも効果的になる。
膝が痛いのは、踏む時の膝の曲がり、この問題は、クランク長とサドル位置が大きな原因、、、気付いていない人が結構多い。

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