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2016年5月12日 (木)

買収?シナリオ?

三菱自動車の燃費不正、考えてみれば身内からのリークでも無ければ露呈されない問題。この発覚が、身内とも言える日産からの問題提起だった訳だが、そこにドロドロした何かを感じざるを得ない。
以前から日産自動車は自前で軽自動車を作りたいと報道されており、その意志にMNKVの共同出資社の三菱が猛烈に反発していたというのも報道されてきたこと。
これが、今回のリークの伏線になっているのでは?と疑う人も少なく無さそうだ。

燃費データ不正、今回の話では、さも三菱自動車のモラルの無さが槍玉に挙がっているが、正直、データ不正、偽装、改竄っていうのは、自動車業界でも三菱だけの問題ではないように思う人は少なくないだろう。実際、他業種の実態を見渡せば、食品関連企業の産地偽装、消費期限偽装、建築業界のくい打ちの偽装、強度計算書偽装、自動車業界のリコール問題、タカタのエアバック問題、、、、、様々である。自身も知っている企業を見渡せば、製造製品の公称性能の偽装、改竄、ミルシート改竄なんて、倫理観が麻痺するような状態で常識的に罷り通っているのを目の当たりにしてきている。
ただ、このような問題が内部告発される事は、基本、有り得ないし、同業者が暴露する事も、火の粉が逆に降り掛かるリスクを考えれば、やはり暴露は有り得ない。このような暴露が有り得ないのが、同業が共存するための談合等が成立する社会ということからも簡単に理解出来るものである。

今回の燃費データの不正処置というのは、もしかしたら業界的には常識だけど、だれも、それを暴露し合うことは有り得ない、業界維持の暗黙のルールだとすれば、そのルールを犯しても暴露されたということは、業界の中で弱肉強食による淘汰が始まる合図なのかもしれない。このような話が出たというのは、リスクを侵してでも手に入れたいものがあるか、或いは、余程の逆鱗に触れたということかもしれない、、、と想像してしまうのである。手に入れようとした側には、業界を分断してでも業界を牛耳る事を目的とした強い意志が働いたのかもしれないし、数多くのメーカーが共存し外資参入が難しい日本の業界に対する外資系の挑戦が始まったかのようにも見えるのである。

もしかしたら、国内メーカーの雄であるトヨタが、スバルを傘下に治め、マツダとの関係を強固にすることで国内資本側の勢力の拡大に危惧した反動とも想像出来る。その予兆は、VWとスズキの提携決裂から既に始まっていたのかも知れない。国内資本の結束ということで、トヨタを核として、ダイハツ、スバルのグループに、スズキ、マツダが加わる事で大きな連合に対する、他の動きが始まっていくのでは?と想像出来たりする。

今回の買収で思う事、三菱自動車の強みというと、軽自動車製造に関する蓄積してきたノウハウ、それから、電気自動車、PHEVでの技術的先進性である。これを欲しがる企業は?というと、、、、自前で軽自動車を製造しようとする参入意欲のある企業、そして、同じく電動化を推進しようとする企業ということだが、買収との報道の挙がった日産は、正に合致することに、少々驚きを隠し得ない。

仮に、買収が成立し、MNKVの完全な獲得と、EV関連の事業統合を行い、それ以外の事業の精算ということになれば、これって、仕組まれたシナリオ?と想像する人は少なくないように思える。日産以外のメーカーからの支援とか部分買収という事なら、そういう事も考えなかっただろうけど、リーク元が買収するというのは、何だか非常に気持ち悪い何かを連想させるものである。

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