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2016年6月25日 (土)

製造業の本分

製造業とは、作った物を売って商売する業種。大事なのは、売れるモノを作るということ。
売れるかどうか?というのは、原則として付加価値次第。優れた付加価値というのは、製品競争力に直結する。優れた付加価値を付ける正攻法というのが、製造業であれば独自の技術であったり、優れた性能というものである。勿論、企業努力として、コストダウンして価格競争力を付けるというのも外せないが、維持すべき価格競争力というのは、製造業にとっては、前提として独自の技術、他に比して優れた性能というのが前提であり、それを補完するものが価格競争力である。
逆に、独自の技術、優れた性能が無ければ、価格頼りとなり、長期的には疲弊を招くというのは歴史が示している。

製造業の王道としては、何よりも独自の技術、優れた性能を追求するというのが根底に有るべき、、、これは、自分の考えである。製造業として、独自の技術、優れた性能を追求するという姿勢を諦め、兎にも角にも価格競争力で勝負を挑むというのは、個人的には製造業としては魂を失ったも同然としか見えない。それは、もはや製造業とは呼べないのでは?というのが正直な感想である。

製造業の本分として、属する分野において、独自の技術によって性能を追求するというのは、極普通で常識的な考えだと思っていたが、これは、工系的思想が無ければ案外見えないのかも知れない。商系的な人間からすれば、製造業であっても利益追求出来ればOKであり、そのために独自技術による性能追求に拘る必要は無く、それ以外の部分で価格競争力を生み出す事が出来ればOKという考え方も理解出来無くないが、そういう斬新な考え方は、工系的な自分からは理解出来ないというのが正直な感想である。

先日、ある次代の経営者と話しをしたけど、そういう考え方であり、独自技術による性能追求は風土的に備わっていないので、それに拘るつもりも無いという話。少々ビックリである。正攻法で技術を真摯に高め、それを性能に昇華するという体制が備わってない現状では、そういう人員の採用も控えるという事も有り得るそうだ。

個人的には、製造業の舵取りは、やはり工系の人間が行うべき、、、そんな風に思う。モノ作ってナンボである。そして、作ったモノが利益を生むかどうか?というのは、ニーズに応える度合次第。度合というのが、良い結果が得られるかどうかである。良い結果というのは、純粋に性能であり、優れた性能には進んだ技術が不可欠、結局、技術を進める事の貪欲さこそが、製造業の優劣を決する最大の要素だろう。技術を進める気持ちこそが、製造業の本分だろう。

まぁ、こういう考え方は古いのかもしれない。

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