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2016年6月29日 (水)

ステップコントロール

単車をクイックに扱う時に効いてくるのがステップコントロールである。
腰、肩、、、、いろんな部位を大きく動かす乗り方もあるようだけど、何よりも効果的なのがステップ荷重のコントロールだ。
曲がる方向のステップを下向き、やや後ろ向きに蹴り出す事で、一気に向きを変える事が可能である。
峠を走る際に意識する事は少ないかも知れないが、市街地によるギャップ回避、クイックな進路変更、Uターン、一時停止直後の右左折等では抜群の効果を発揮する。

思いっ切り荷重を乗せて姿勢変化を大きくすればする程、それを支える際の逆荷重もしっかり行う必要がある。左右のステップワークを俊敏かつ適切に行う事が出来れば車体は面白い程自在に扱う事が出来る。
ただ、内足荷重を掛けると、単車は旋回性が高まり、小回りが効くけど、その分深く寝る事になる。深いバンク角が瞬間的にでも生まれるので、それにビビリが入ったら即転倒である。スパッと曲がるということは、一気に深く寝かし込んで旋回するということ。寝かせる事への恐怖感があるのなら止めた方が安全。

まぁ、ジムカーナ的な走り方ではあるが、速度の乗った進路変更、峠走りでも効果的だ。速度が速い程、直進性が高くなっているので、少々のステップワークでは向きは変わらない。速度が高い領域でステップコントロールするには、車体に掛かるトラクションを一瞬抜くような動作が効果的。アクセルオープンを一瞬遅らせる、或いは、ブレーキングでトラクションを抜く、、、そういう姿勢作りで、ステップコントロールの効きを飛躍的に高める事が出来る。速度が高い領域では、左右の荷重コントロールに加えて、前後の荷重制御を併用すれば効果的である。

因みに、パニクって曲がらないのは、こういう前後左右の荷重コントロールを行っていないから。状況確認と同時にチョット先の未来に併せた荷重制御を作る事が出来るから曲がれるのである。チョット先に未来を見落とすと、これが出来なくなり、制御不能となる訳だ。

なお、こういう乗り方が出来る人かどうかは、乗車姿勢を見れば何となく直ぐ判る。
出来る人は、車体が自在に泳がされているような乗り方。出来ない人はシートに乗っかって車体の自由度は見た目的にも維持されていない乗り方。実際には、そんなドッカリ座りで乗るライダーが非常に多い。スーパースポーツでも少ない。ネイキッド、アメリカン等では当然、皆無に近いのが現実だ。

車体を泳がせて乗る人っていうのは、腹筋、背筋が強く前傾でありながら、ハンドルも軽く持っている感じ。膝より上が宙に浮いた印象の乗り方。そういう人は極めて少ない。

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