« 単車のフレーム | トップページ | 新SV650/A、誰向け? »

2016年6月17日 (金)

中高年男性のアスリートデビュー

これ、前記事と同じくNHKのクローズアップ現代+で放送された特集の話。この中で紹介されていた、もう一つの運動参加の在り方、、、これは、正しく中高年男性のアスリートデビューという題目に相応しい内容だったように思う。

紹介されていたのは、トライアスロン、、、まぁ、ゆるゆるスポーツに比較すれば極端な程にハードなスポーツだけど、これに取り組む40代、50代の人が紹介されていた。
これは、正しくアスリートデビューと言って良いだろう。

紹介されていたのは、60代のトライアスリートの男性。この方がトライアスロンを始めたのが40歳、本格的に行い始めたのが45歳だという。
切っ掛けは、勤務している企業における待遇から感じた喪失感だという。企業での評価が望むもので無かった事に対する苛立ち、ストレスからの立ち直りに、自分の評価軸を企業に求めるのではなく、行った努力に対してストレートに帰ってくる世界に求める事が起点だったようだ。いってみれば、自分の存在価値を企業以外の新しい世界に求めた事だろう。インタビューで答える中年男性の回答で紹介されていたのが、企業では評価されないし、、、という自嘲的なものがピックアップされていた。

確かに、トライアスロンという自分が相手の勝負において、努力に対する結果はタイムという形でストレートに現れる。この数字を相手に取り組むというのは、先に紹介した新しいコミュニケーションを探すという行為とは全く異質であり、このタイムに対するストイックな取り組みを行う人という事ならば、アスリートデビューというのは全くその通りだろう。

ただ、この番組では、運動を長続きさせる秘訣は?という部分で、気楽に始める事、自分にご褒美を与える事、年齢や肩書きを気にしない事とあったけど、これは、先のサークル活動の部分に当て嵌まる事で、トライアスロンのように努力に対する結果を数字で判断するようなストイックなスポーツには当て嵌まらないように思う。

このようなハードなスポーツを長続きさせるという意味では、行った努力がダイレクトに見る事が出来る事が最大のメリットであり、そこに取り組むというのは、或る意味、反動的な要素が背景に在る筈と考えるべきだろう。行った努力が報われない事による反骨こそが、厳しいスポーツへ取り組むという原動力となっているように思う。

ハードな運動を長期間続けさせるモチベーションとして他に考えられるのは、自分の経験から考えると、生活が健康にダイレクトに跳ね返るという意味で、健康な身体を作るための取り組みを行うという事かもしれない。それを考える理由というのは、やはり、不健康な生活を続け、健康が著しく蝕まれ、重大疾病の慢性化と、将来の命の危険性を自覚するという体験があるのでは無いだろうか?

40代、50代の男性をテーマとした特集を見た感想として、当事者意識、当事者目線の欠落が、このクローズアップ現代+では感じられたのは、自分だけだろうか?

|

« 単車のフレーム | トップページ | 新SV650/A、誰向け? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 中高年男性のアスリートデビュー:

« 単車のフレーム | トップページ | 新SV650/A、誰向け? »