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2016年6月 4日 (土)

大型バイクの重大事故

色々見ると、速度落差が大きいパターンが重大事故に繋がっている。速度落差というのは、事故によって瞬間的に失う速度幅の事。激突事故、正面衝突事故というパターンである。

速度落差が大きくなる最大の条件の一つは正面衝突事故だが、正面衝突事故の多くは曲がりきれず対向車線にはみ出すパターンだ。曲がりきれない理由、それは、コーナーアプローチで減速出来ない程に速度を出しているパターンである。減速出来ずはみ出して対抗車と正面衝突、、、、これが大きな速度落差を有無パターンだ。コーナーで曲がりきれないパターンというのは、走行速度は最高でも120km/h程度だろう。これに対抗車が60km/hだとすれば、落差は180km/hだ。対抗車もバイクで攻めるような走りをしていたら100km/hも有り得るだろう。そうすれば相対的な衝突速度は220km/hに及ぶ。この状態で単車同士が正面衝突すれば命は亡い。

他にもある。それは、衝突対象が停止状態でも、衝突速度が常識外の高速の場合も速度落差が大きくなる。昨今のリッタースーパースポーツなら3秒チョイで100km/hに到達。200km/hにも10秒は掛からない。21世紀以降のモデルでは、逆車であれば200km/hオーバーがアッという間に出るのも事実。一般道で200km/hで走行すれば、1秒で56mも進むのだ。数秒に300mとか進むのである。そんな移動体を、普通の車輌は確認出来ない。一般道で、人や車が道路を横断したり、右折したりすると、相手は認識出来ない訳で、それが急に表れると、どうにもならない。相対速度は200km/hを超える状況は十分に有り得る話。
この状態に陥れば、ライダーの命は先ず失われる。

衝突という速度落差の大きな事故の場合、120km/hを越えると、まず命は亡い。過去に無くなった後輩、友人のライダーの速度落差を見ると120km/h以上なら8割は無くなっている。速度が大きくても、速度落差が小さくなる滑走状態等なら死ぬこともない。衝突対象が水、草むらでもそうだ。転ける状況が、純粋に峠道のようなコーナーリングの場合、速度落差は小さくなるので、案外死なないのだ。

大型バイクで死ぬっていうのは、直線でアホみたいに出すからであり、これって技量以前の問題。自覚不足で自業自得と言っても良い。ただ、大型バイクの衝突事故の場合、例えば、対向車線にはみ出した時に普通に走っている単車のライダーの命も無いし、衝突したとすれば、先日の事故のようにえ炎上転倒させると四輪ドライバーの命も危うい。

直線でアクセル開けるのは、愚の骨頂。そういう自制の聞かない連中が死ぬのは自由だが、周りを巻き込むのは勘弁願いたい。

オートバイで直線で200km/hとか、或いは300km/h目指す、、、何が楽しいのかサッパリ判らないし、そんな能力のモデルが売られているから、試したくなるんだろう。いっそ、そういうのは全部販売禁止にすれば良いのに、、、とさえ思う。

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