握力と認知症
握力が小さいと認知症リスクが高いそうだ。筋力が低下していれば、認知症が高いそうで、身体の総合筋力が高い人たちは、筋力が弱っている人たちと比較して、アルツハイマー病になる確率が61%も低かったそうだ。確かに、筋力低下は衰弱しやすくなり、活動量が低下する。結果、脳に対する外的刺激が少なくなるので、認知症の危険性が高くなるという風に考えれば合点がいくが、、、興味深い結果が報告されている。というのは、「どの部分の筋力が弱いとアルツハイマー病のリスクが高くなるか?」ということを調査した結果、「握力の低下」がアルツハイマー病発症を高める調査結果が出たという。
筋力の低下で活動量の低下がアルツハイマー病発症に関連するという理屈なら脚の筋肉という風に考えるのだが、なんと握力だという。
因みに、一年という短期間で握力が450グラム減った人は、五年かけてゆっくりと450グラム握力低下していった人と比較して、アルツハイマー病になる確率が9%高かったそうだ。しかし、なぜ握力低下が認知症につながってしまうのかは実はわかっていないという。
手の動きというのは精密な動きで脳をしっかり使うというのであれば、握力とは違う筈である。握力というと握りつぶす力であり、手の器用さとも違うのだ、、、確かに、手は物を触れる上で感じる感覚が発達しているのは認めるが、それでも握力とは異なる、、、
ただ、同じ手であり、感覚が発達して細かい動きが出来る手が衰えていないということは、握力が保たれているという連動というか相関が無いとも否定出来ないのである。否定出来ないということは、関連の可能性がある訳で、それがデータに表れている可能性もある。
そうであるならば、精密な動きが可能な手をしっかりと使い込むことで、脳を活発にしてアルツハイマー病対策になる、と考えるのはけして理に反しているわけではないし、その機能の維持度合は握力によって推定出来る可能性だって否定出来ない。
ということで、指先迄しっかり意識を持った上で、握力を付ける運動を行う、、、これは有効かもしれない。
個人的には、握力強化も大事だけど、握力強化よりも、そろばん、ピアノ、弦楽器のような指先を使うような事の方が効果的だと思うけど、そろばん、楽器っていうのは、誰にでも出来るものでもない。となると、握力強化っていうのは悪くない選択である。
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