腕さえあれば?経験さえあれば?
単車の大きさ、体重の三倍説、、、これに対する反論、結構少なく無い。
反論は、単車は反射神経で乗るモノ!経験が全て!、、、、といった具合。
まぁ、そうだけど、不意な状況、想定外での状況での対処が可能か?という事も含んでいるだろう。
安定した状態で、普通に走るだけなら、体重の何倍だってOKだろう。極論すれば、脚が届かなくても走るだけなら大丈夫なのである。
停まった状態というのは、或る意味イレギュラーな状態。それで傾いた状態を支えるとなると、バランスも大事だけど、傾きが大きくなる程、体力に依存する割合が大きくなる。そういう意味で、体重の三倍説が唱えられている。体重の三倍というのは、あくまでも平均体形を基準としている筈で、筋力も平均的という想定の筈だ。この説が唱えられたのは80年代初頭の話。当時のライダー年齢というと20代前半だから、この想定が当て嵌まるのは20代男性の体組成を維持しているという前提である。
体重の三倍説というのは、単車が普通に支配下に在る時の話ではない。意識外の動き、場面に出会した時に、それを回避するには、重量物の運動状態を変えて持ち直すには、総重量の25%程度は必要という考え方だろう。
そこで、一つ忠告。
最近、リターンライダー、50代ライダーの事故が重量車で多いそうだ。
50代のメタボライダーといえば体重は80kgオーバーも珍しくない。80kgの三倍なら240kgだから、大抵のリッタースポーツを上回る重量が扱えるか?というと、それは間違い。
メタボライダーの80kgの内、30kgはウエイトみたいなもの。メタボライダーの筋力換算体重は50kgにも満たない筈。30kgというのは荷物であり、装備で240kgの車体なら、実はウエイト30kgを加えて270kgということ。270kgの重量を意識下で制御できる体重が50kgとすれば、その比率は5倍以上となっている。これだから、ブッ転けて、重大な事故に到るのだろう。
80kg体重で、筋力換算で50kg程度のオッサンは、長いブランクで経験もリセットゼロみたいなモノだし、50kg×3=150kgだから、大人しく4ストの250ccにでも乗っておけば良いのだろう。そこから経験を積んでステップアップするというのが正しい姿だ。
| 固定リンク
コメント