なるほど!フューエルカット
日曜日、雨だったので、特許公報とか技報を読んで調べてみた。
調べたのは、、、BT1100の前期後期でのキャブレターの違いだ。
この違い、フロート室に燃料カットソレノイドが付いている。
これ、何処についている?との記憶が曖昧で、前回記事では、スロー系への燃料供給の遮断のためだと理解していたのだけど、昨日、整備中のBTを見てみると、メインジェット上流側に配置されている。
そこで、ショップの大将の話を聞くと、これは排ガス対応のため、、、との話。
その場では、そうだと理解していたけど、どうも、これだ!という意識に到達しない。
排ガス対応で考えると、、、CVキャブでスロットルオフにしても大きな負圧で燃料が入る、それで未燃ガスが流入してHCが増える、、、そうだけど、この動きは、動的な変動操作時での話であり、少なくとも排ガス測定では意味無いのだ。
で、次に考えたのは、スロットルオフで未燃ガスがエンジンに送られて、それが、そのまま出て、排気側で異常爆発するリスクを軽減するため?とも取ることができる。
異常爆発(アフターファイヤー)による弊害、、、それは、触媒の溶損防止、、、それなら判るのだけど、、、
で、BT1100で触媒の有無を調べると、、、情報無し。でも、少なくとも、この機関型式P610E原動機の他のモデルについては、ノーマルマフラーでも触媒は設定してないようだ、、、
となると、アフターファイヤーで守る触媒が無い、、、、
で、更に考えた。この時期のミクニのキャブの設定モデル、見ると、殆どがフルパワーモデル、、、、そして、このソレノイドの駆動はメインジェットの流量制限を掛けるもの。そう、、、これは、速度リミッター用のようだ。
そこで、海外サイトでBT1100の後期モデルの仕様を詳しく読み解いてみると、、、、リミッターの掛け方を変えたそうだ。これ、つまりリミッター目的のようだ。となると、、これ、取っ払っても何の問題もないということ。なるほどね。これで納得です。
基本、メインジェット上流側での燃料カットというのは、アクセルオフでの未燃ガス流入とか、そういうのでは無さそう。やはり、メインジェットからの流入制限が目的と考えると、速度リミッター目的というのが一番納得できる。
この疑問の根拠、何故に2005年という排ガス規制の節目とは関係無い時期に、ソレノイドバルブ装着となったか?ということ。排ガス対応以外の理由で当てはまる理由があった方が納得いくのである。
因みに、このメインジェットのフューエルカットソレノイドは、カワサキ最後のキャブ車クルーザーであるZZ-R1200にも同じように装着されている。そして、ZZ-Rのモデル解説にも、これがリミッターの役割ということが説明されている。
これで、ガッテン!である。
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