クラッチワーク
四輪でも二輪でも一緒かもしれないが、滑らかな運転を行う上で重要なのがクラッチワークだ。切る時はスパッと切って、繋ぐ時は柔らかく繋ぐ。ただ、柔らかく繋ぐといっても、半クラ状態が長いというものではない。柔らかくショックを感じさせないながらも、時間は短時間に繋ぐというモノ。
この操作、四輪でも大事だけど、二輪の方が更に重要。四輪の場合は足で行うけど、二輪の場合は手で行う。それ故に、一段上の繊細さで操作が可能だ。
そんなクラッチ操作で繊細さが最も必要なのはいつか?
それは、跨るバイクのタイプによって大きく異なってくる。
軽量ハイパワーながらパワーバンドがタイトな2ストロークモデルの場合、どちらかというと加速時において、パワーバンドを外さないように、車速に対して回転数が足りない場合等に半クラを使ってエンジントルクを失わないような操作を行うのが一般的。
しかし、一方でバックトルクが強大な4ストロークモデルの場合は、大事なのは減速時における強大なバックトルクを回避するためのクラッチワークだ。ただ、減速時におけるクラッチワークでは、如何に滑らかな接続を心掛けるといっても、冗長な操作ではNGである。減速を短時間に終わらせるのが何よりも大事であり、滑らかさを求めても減速に時間を掛けすぎるのはNGである。減速の際にバックトルクでリアがブレークしたとしても、ブレークの程度がコントロール可能なレベルならヨシとするような判断が大事だ。
加速においては4ストロークが楽だけど、減速では2ストロークが楽である。そして、加速においては2ストロークで神経を遣い、減速では4ストロークに細心さが求められる。
愛車で峠等を走ると、この違いは物凄く顕著である。
例えば、4ストロークシングル、Vツイン辺りと2ストロークというと、エンジンレスポンスと軽量さで、同じ様な印象を持つ人も少なく無い。確かにアクセルを開けた瞬間のレスポンスは似ているかもしれないが、走りの組み立ては全く異質である。自身は軽量さは好きだけど、両車の走り方は全く別もものだと考えている。細心の操作が要求される場面が全く違うために、同じコーナーを走っても、ラインを含めて、何から何まで全く異なると思う。
まぁ、自身と同じ感覚を持つ人は少ないだろうし、今後、こういう風に思う人は益々少なくなると思う。こういう違いを感じるのは、やはり2ストロークで目一杯走っていた人限定のように思う。1990年代初頭での二十歳程度、恐らく、年齢的には2016年時点で45歳以上の人しか判らないような気もする。
モデルの類似性、、、それは、クラッチワークの細心さが要求される場面の類似性で定義出来るように思う。
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