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2016年10月14日 (金)

不思議

車や単車に限らない。自転車でも、工具でも、家電でも、、、、ありとあらゆるものは、使っていく内に確実に劣化、消耗していくもの。
これは、確実で不可避な現象である。
劣化、消耗、摩耗、、、、これは徐々に進行していき、ある限度に到達すると、モノの具合が宜しく無くなる。その不調は、最初の段階では極めて小さな予兆に過ぎない。異音、違和感、抵抗感、安定感、作動音、、、、いろんな部分に違和感が出てくるもの。

この小さな予兆に気付いて、その原因を突き止め、対策を講じれば予兆として表れていた小さな異常は解消する。こうやって、付き合っていけば、、、、殆どの道具、機械というのは、相当に長い間、良いコンディションで使い続ける事が可能だ。

しかし、小さな予兆に気付かず、予兆があっても機能に不都合を感じないという理由でスルーし続けると、その小さな予兆は、次第に大きな異常を来すようになる。ただ、大きな異常であっても、人間が英知を絞って作り上げた機械や道具は簡単に機能を失う事はない。そういう状態でも結構長い間使い続ける事が出来るのだ。

ただ、その状態でも気にせず使い続けると、、、、最終的には機能停止に到るのである。

これは道理だけど、最近、機械類を使わせていると、突然、動かなくなりました!と報告に来る奴が居る。自分の周りだけかもしれないが、、、40歳未満の世代、特に30代が多いように思うが、完全に壊れたとの報告を聞いていると、予兆はあったような気もするが気にしない、、、まぁ、小さな事は気にしないという大らかな性格なのかもしれないが、、、

一応、勉強のために、状況確認と原因の類推を行わせるも、大抵は、的外れでチンプンカンプンな事が多い。モノの道理が判れば、大抵は直ぐに判るし、道理が判れば、殆どの場合は修理可能だけど、こういう輩は、壊れたら、直ぐに誰かを呼びに行く、即交換、、、、という風に考えているようだ。

まぁ、今の時代、そういうのが多いのかも知れない。予兆の段階に限らず、そういう不具合を自分の手で直す事で、機械や道具を理解し、それが趣味のモノであれば愛着に繋がるのだが、、、、モノに愛着が湧けば長く維持出来る。そうすれば、更に予兆に敏感になる、、、そういうものだけど、『突然壊れました』君のような人は、結構頻繁にモノを買い換える。買い換える理由は、一寸した不調に遭遇したら、、、ってパターンが多い。

身の回りの機械といえば、単車、車、自転車に限らない。デジカメ、パソコン、換気扇、洗濯機、冷蔵庫、エアコンに限らず、ルーツブロア、高周波炉、コンプレッサー、油圧プレス、各種工作機械、、、大抵のモノは直して使っている。機械は違っても、中味の要素部分は案外似たり寄ったりである。どんなモノでも、大抵はメンテナンス、修理可能だ。
これって、殆ど常識だと思うし、なんて事はない事。自分の印象だと、世間の昔のお父さんなら普通な事だと思っていたけど、、、『突然壊れました』君の場合、機械自体が違えば、即お手上げ判定する傾向が強い。もしかして、、、最近は、『突然壊れました』君みたいなのが主流なのかもしれない。

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コメント

こんにちは!
確かに、自分世代より上の世代の方が、解体、修理といった習慣が備わっているような気がします。
40代、30代と若年程、使い捨て習慣が強い気もしますね。修理といっても、基本は交換というパターンばかりな気もします。

やはり、幼少期に周りにあるモノの違いが影響しているのかもしれませんね!

投稿: 壱源 | 2016年10月15日 (土) 13時23分

 反論するわけではありませんが、ある程度仕方ないのかもと思います。ちなみに、私は、壱元様より少し上、皇太子と同学年です。
 私が子供のころ、大体のものは分解可能であり、素人修理が必要でもありました。例えば、包丁は研いで使う、フライパン(鉄)は油を塗って保管、目覚まし時計、掛け時計は機械式で、定期的なねじまき・給油と掃除が必要でした。自転車も高価で、修理しながら長く使いました。おもちゃでも、プラモデルがジャンルとして残っており、手入れをする・直す・作るということを、日常的に行っていました。
 翻ってバブル後(だいたい)では、包丁は切れなくなったら買い替え、フライパン(テフロン)は、焦げ付くようになったら交換、目覚ましはクオーツで、電池を交換するのみ、自転車は、パンク修理に2000円払うなら新しい自転車を5000円で買う、おもちゃはミニ四駆のように、スナップインで部品交換のみになってしまいました。家で、手入れ・直す・作るということをほとんどしなくなってしまったのです。
 少し話は変わりますが、結構有名な大学の機械系学科を卒業したにもかかわらず、「締まらないネジ(金属部品同志をビス・ボルトで相互固定するのに、両方ともタップを(個別に)切ってしまい、部品の向きを合わせるとどうしても隙間が空く)」を設計するものが結構います。こんなのも、過去に何かを分解・修理したことがないためなのでしょうね。
 

投稿: ひでさん | 2016年10月15日 (土) 09時09分

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