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2016年11月 6日 (日)

最近思った疑問と調査結果

・キャブレターフロートチャンバーに付いた電磁弁
伝聞:
これは、排ガス対策のメカニズムという見解。ガスを薄く保つためのモノという話。
見解:
この電磁弁は、メインジェットへの流量制限箇所に配置されている。場所的に、スロットル全開時における流量制約と判断。色々調べた結果、速度リミッターと連動した燃料カット用と理解。BT1100以外では、ZZR1200にも採用されている模様。
速度リミッターといえば、点火カットとイメージしていたけど、燃料カット、点火カットのどちらにも一長一短がある。BTの現地マニュアルでも、前期後期でリミッターの掛け方を変えた事が記載されている。前期にはフューエルカットソレノイドは未装備、後期のみである。よって、これはリミッターのために装備されているということで確定。
ミクニの技報等を調べた結果、速度規制用のフューエルカットソレノイドということで決着。四輪の世界では、ポピュラーな手法のようでもある。

・最近のスタンダードタイヤのコンパウンド
伝聞:
今時のスタンダードタイヤのコンパウンドは、バイアスタイヤならコンパウンドはハイグリップタイヤと共通。理由は、タイヤブランド毎にコンパウンドを分けるのはコストが掛かるから。よって、スタンダードタイヤでも、今の時代はグリップ力は高い。
見解:
実際に専用のゴム硬度計で計測した結果、タイヤブランドによって硬度は全て異なる。ただ、経年変化による硬度変化は、想像していたより少ない。現代においてもスタンダードタイヤとハイグリップタイヤではコンパウンドは異なるのが結論。スタンダードタイヤに求める性能はロングライフを獲得する耐摩耗性。ハイグリップタイヤではグリップ力。相反する目的達成をトレッドパターンだけで得るのは不可能。コンパウンドは明確に分けてある。タイヤメーカー研究所勤務の学生時代の後輩にも確認済み。

・BT1100は暖気アイドリングが20秒程度で強制終了、但し再始動は可能
伝聞:
21世紀以降のモデルでは、キャブセッティングがリーンサイドになっているので、始動直後であってもチョークを引いていればガスが濃い過ぎるのでストールする事がある。
見解:
再始動で被った形跡が無い。確実に決まった時間でストールする(再現性がある)という事。更に、ガス欠的な片肺気味な症状も呈さないということで、ストールの方法は点火カットによって行われている様子。再現性から考えても、これは仕様のように感じる。色々な調査の結果、ドイツ向け車両は、彼の地の法律(暖機運転禁止、見付かれば罰金だそうだ)に基づき、30秒以上の暖機運転を行わせない設定になっているのでは?という見解。

・溶接出来ないアルミフレームは廃材から?
伝聞:
ホンダのアルミフレームは溶接補修が出来ない。原料を廃材から作っているからだという説。
見解:
機械メーカー如きで材料開発なんて不可能。廃材から作ろうが、新材から作ろうが熔解時には組成管理しているから関係無い。高強度アルミ合金といえばジュラルミン。そして、アルミ合金は、銅-アルミといった異なる融点の元素の合金であり、製造上の管理は極めて厳密に管理されている。そのような材料故に、出荷後の溶接補修等が困難なのは仕方ない。決して、廃材から作っているから補修出来ない訳ではない。高性能を実現する材料を使っているから、設備の整わない環境での溶接が難しいだけである。
合金素材、熱処理素材等の補修は非常に困難なのは、金属材料の世界の常識。
なお、溶接補修が必要になったフレームは、鉄系のように溶接可能であっても溶接補修するのは考え物。修復歴にならない程度の補修ならOKだけど、その程度なら溶接に頼らない補修方法も有り得る。

・イタリア製ヘッドライトの光軸調整
伝聞:
ヘッドライトの調整はサイドボルトでライトの照射角度を微調整するもので結構難しいとの話。
見解:
光軸調整はアジャスターで無段階微調整可能な筈という見解で、調べると普通にアジャスターボルトが存在する。但し、一見丸形形状でも、異形ヘッドライトのような固定ハウジング、固定シールドのライトでは、内部リフレクターを調整する構造となっている。内部リフレクターの角度調整用のアジャスターは、汎用丸形ヘッドライトのレンズユニットのアジャスターとは異なる構造となっているので、その辺を把握する事が大事。

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