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2016年11月17日 (木)

質感

これが走りの質感というものなのかは不明だけど、BT1100に初めて乗った瞬間から、今迄乗ってきた色んなモデルとは、何かが違う感覚を受ける。
基本、構成パーツは汎用的なもので、イタ車とは言え、国産車と同じようなパーツの集合体だ。フロントフォークはパイオリとは言え、XJR系の初期と似たようなモノ。リアはザックスのダンパーとは言え、これも特別凄いモノでもない。エンジン周りといえば、もろに国産のドラッグスターと共通だ。

にもかかわらず、操縦性からサスペンションの作動性迄、今迄感じた事の無いフィールである。非常に扱いやすい。そして、重さを感じない。シャーシフィールがとてもしなやかで、角を感じる事が全くない。結構、バンプの多い路面を走ると、その違いは明確。我が家のガンマ、SV、CXとは全く違う。車重だけの問題でも無いのだろう。CXとは重量的には差異は無いのである。我が家の古い車両との比較とは言え、CXはフレーム解体のフルオーバーホールを経験しているし、ガンマでは新車状態も経験済みだ。SVだって然りである。過去に試乗車で新車といえば、CB1300SF、W800、GSX-R1000、XJR1200、GSF1200、、、、と色々乗ってみたけど、何れも感じる感覚は想定内だったけど、BT1100の感覚は全く異質。

整備を進めて走行時に発する異音等を完全に除去してからは、その異質な感覚は際だっている。この感覚は、BMWのK1、過去に短期間所有したドカの400SSを運転した時に感じた感覚に近い。

一言で言えば、凝縮感とでも言おうか、車体は大きいのだろうけど、ライダーがコントロールする支点が車体の重心に完全に一致して、ライダーの意志で軽く動かせる感覚である。そして、重心に全ての重量が集中しているかのような感覚である。前後輪の接地感も極めて高い。路面の状況、反力、グリップ感というのは、単車に乗って感じる感覚とは違うもの。地面の上に直接立っているか、座っているかのような感覚である。路面からのインフォメーションが、遊びや、隙間無くダイレクトにライダーに伝わる印象である。慣性によるエネルギーが接合部で吸収しきれずに歪んだり、がたついたりという印象は全く無いのである。重心が一箇所に集中し、路面からのインフォメーションを失うことなくライダーに直接届く。そして、そのインフォーメーションは、振動、衝撃の角を上手く丸めてあるのである。

この感覚は非常に新鮮。過去にハイパワーモデル、超重量車、色々乗ってきたけど、自身の経験には、この操作感は極めて少数派である。言葉はありきたりかも知れないが、国産車とは違う印象である。それが、国産車と共通のパーツでありながら与えられている事に驚きを隠し得ない。乗る程に、その感覚が際だつ。まぁ、BTに乗る日は、同時にSV、CXに乗っているから違いを強烈に感じるのである。

BTはスペック上からは選ばれにくいモデルだけど、この走りの感覚、自分流に言えば質感の高い操作感覚というのは、一度味わっても損はないと思う。値段も手頃。今なら結構中古でも選べる。この質感を国産パーツの構成体で味わう事が出来る。悪くないと思う。BTを買って、こんな感覚を得るなんて、想定外である。勿論、ラッキーという意味で。

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