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2016年12月 1日 (木)

脱ゆとり宣言に自信!?

脱ゆとり宣言して、指導要領を改訂、今回TIMSSに望んだ小4は、入学から4年間、中には小中8年の内6年間を現行指導要領で教育を受けてきた。
その結果、学力低下に歯止めが掛かって上昇傾向だという、、、

これに対して、ゆとり世代が、『我々は失敗作?』という怒りの声!

で、ゆとり世代って何時から?定義的には、2002年度の指導要領を受けた世代で、1987~2004年生まれ、、、、だという。2004年生まれといえば、今の12歳だから、今の中一以上はゆとり世代?ってことになるし、1987年生まれといえば、29歳だから、、、、これで言えば、12~29歳がゆとり世代?という風になる。

しかし、、、、指導要領の変遷を見たり、どの指導要領で、どのくらい教育を受けたか?で実態は大きく異なるもの。指導要領の影響を最も受けるのは中学教育だ。それで考えると、指導要領の変遷と併せて考えてみる。

そもそも、ゆとり教育って言葉だけど、1980年以降である。1980年で中学3年、つまり15歳だから、実は1965年生まれ、今の51歳以下は、ゆとり教育の影響を少なからず受けているのだ。中学三年間で考えると、今の48歳以下は、既に『ゆとり世代』といって良いだろう。
その後、指導要領はゆとり度合が加速し、1992年、2002年と、ゆとり度合が加速する。それが改められたのが2011年だ。2011年時点で中学一年13歳だから、1998年生まれ以降は、いわゆる『ゆとり教育』には全く触れていないのだ。1998年生まれといえば、18歳以下となる。

こう考えると、、、、ゆとり色の影響を中学生活全てで受けたのは、今の19歳~48歳である。だから、『ゆとり世代』と言われている世代が卑下することもなく、今の社会を動かしている殆どが、言ってみれば『ゆとり』と言って良いのだ。

小学校教育よりも中学教育に注目して考えれば、これが正解だろう。中学での習った事が、高校入試、大学入試に影響することを考えれば、社会全体が『ゆとり』軍団といって良い。実際、国際競争力の低下というのは、社会に出て間もない30歳未満の『ゆとり』と言われている人の影響よりも、その上の世代の責任と言うべきなのである。

受験産業で、この期間、携わってきた者としての感想を言えば、指導要領の簡易化と学校での教え方の変化で、『こんなので良いの?』という風に感じたのは、1990年代以降常に感じていた。1990年頃の中学生といえば、今の30代後半~40代前半だけど、この辺りと、ゆとり世代と言われている世代の中学生期を較べてみると、、、、そんなに違いは無いというのが偽らざる感想である。
実際、社会で作業員等を使っていると、、、、年齢に限らず、今、ゆとり世代の感想を見掛けるけど、それに該当するような奴が多いのが現実。実は、世代というよりも社会風潮が生んだ、全年齢的な傾向なのかもしれない。世代とか年齢ではなく、そういう価値観や風潮が原因のような気もする。そして、こういう風潮を作ったのは、もっと上の世代が作った社会からの流れが原因のように思える。

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