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2016年12月20日 (火)

整備とセッティング

一見、同じようにみえて、同じではない。
整備というのは、機械として良好なコンディションを保つための作業。セッティングというのは、機械が整備されているのは当然として、その上で利用者の目的を適えるために最も良い状態を得るための作業。

完璧に整備されていても、利用者が扱いにくければセッティングとしてはNGと言う事。

身近な機械で、整備で十分なモノといえば、家電~自動車辺り。整備に加えてセッティング迄求められるモノというのは、目的用の機材的なもの。具体的には、自転車、単車といったところだろう。

機材というと、競技機材的なモノ、趣味性の極めて強いモノ。そういう機材、つまりセッティングが重要視された機械の特徴というのは、使い手の使い方に併せた調整機構が豊富なモノが該当する。

単車等では、整備状態を仕上げる担い手は整備士だが、優れた整備士が必ずしも優れたセッティングを提供出来る訳ではない。似て非なるものといえる。整備士スキルも非常に高度な専門職だが、利用者の望みを具現化するセッティングメカニックというのは、機械自体の構造よりも、機械要素を利用する時の影響度、因果関係をユーザーの文言から探り出し、良好な状態を作り上げる能力を有しているか次第である。

つまり、セッティング能力の高さというのは、機材の使い方を押し付けず、機材を使っている人間の能力を把握した上で、その人間の感じる違和感を解消するのにベストな状態を探り出す能力に長けるかどうかと言う事である。間違っても運用法、スキルレベルを押して付けて、これがベストだ!という提供してはならないと言える。

利用者のスキルレベルの違いは勿論、組み立て方も全く異なるものである。その個々の特性に合わせて、利用者が使いにくいと感じる部分を使い易いと思わせるような状態を提供出来るか?というのが極めて重要である。利用者の立ち位置に立って、満足できる状態を作り出せるか否かが鍵なのだ。

まぁ、単車、自転車の趣味の世界では、整備の部分は、ショップ等のプロに任せる。しかし、機材として付き合って自身の乗りやすいな形に調整する部分というのは、整備士に任せても良い結果には辿り着かない。ユーザー毎にメカニックが居るわけでもない。となると、その調整の部分は、ユーザー自身が行うのがベストかもしれない。
基本、カスタムというのは整備ではなくセッティングである。カスタムという作業は、本来は、ショップ任せで行うのでなく、ユーザーが行うべきモノと言える。ユーザーが自分好みに自分に使い易いように進める、、、、これこそ、本来の姿と言える。

色んなカスタム車、改造車が居るけど、そう考えれば、プライベートカスタムはOKだけど、ショップ改というのは似て非なるもの、、、、そう考えると非常にしっくり来る。

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