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2017年1月27日 (金)

持論、都市伝説、噂等、初耳話への対応は?

世の中、色んな話、論理がある。全てを知りたい訳ではないが、自分の活動に関連する事は興味があるので、そういう分野で知らない話というのは徹底的に検証するのが主義だ。

まぁ、ターゲットは、趣味に関連する話の内、自然科学に関連する知ったか話だ。

知らない話でも、文献等で権威の元で実証された話は、裏付けのある論理が確認出来れば、基本的に納得できるけど、稀に、裏付けのある論理が見付からず、良く判らない話を聞く事も少なく無い。

そんな場合、その話を切り捨てるか?というと、基本、切り捨てない。まぁ、知識の範囲で有り得ない話でも、一応記憶に留めるようにしている。

そして、大抵は長く考える訳だが、考えた結果納得出来ない話も少なく無い。

そういう場合、どうするか?

そう言う場合は、権限と立場を最大限利用して、徹底的に検証するのが主義だ。この行為自体、或る意味、越権的かもしれないが、一般的には調べる事が出来ないような事も徹底的に行う。強度一つにとっても、感覚的に強い、弱いというのは無しだ。キッチリ強度試験、靱性試験、衝撃試験を必要なモードで行う。分析が必要なら、金属、無機物質ならEDX、EPMA等を使った分析を行うし、有機物、樹脂類ならTCD、FIDといったガスクロ等での分析も行う。腐食評価も各種の評価装置があるので、当然使ってみる。摩擦係数の計測等も可能だから、必要に応じて行うのが常だ。
以前、自転車屋さんと客の間で、カーボンフレームの損傷についての言い掛かりの話を聞いて実験を行った事がある。塗装したCFRP材の衝撃試験を行って、加えるエネルギーと塗膜の剥がれ具合の相関検証試験を行った。そして、塗膜に残る損傷から加わったエネルギーを逆算し、そのエネルギーでCFRPがダメージを受けているかの検証を行った事がある。少なくとも、塗膜のブリスターレベルの損傷では、基材の強度低下は認められなかったけど、噂、感覚と実証試験結果では全く異なる事も少なく無いのだ。
他にも、今時のスタンダードタイヤのゴムコンパウンドは、昔のハイグリップコンパウンドと同じという説に対しては、硬度測定、TCDガスクロで検証した結果、全く異なるモノであることも確認したりしたけど、接してきた疑問を確かめるのは結構楽しいモノ。
塗膜や皮膜の剥離についても、剥離部を切断して、剥離部の起点となる部位の観察や、起点物質の生成塩を分析して何が剥離を引き起こしたか?なんて調査も結構行っているけど、産業機械の異常事象の事故分析を請け負う事が少なくないので、巷に転がった話レベルなら割と簡単に調べる事が可能だ。

ということで、立場を活かして、出所に権威が無い場合でも、基本、可能な限り検証するというのが自分のスタイルだ。

まぁ、聞いた話をスッと受け入れる事も少なく無いけど、その時は、根拠、論理に基づく説明が破綻無く聞けた時くらいである。それ以外は、、、大抵は調べたり、確かめたり、、、、時間を掛けても納得出来るまで徹底的に行うのが基本である。

なお、検査器具は各種揃えている。普通では難しい摩擦係数の測定装置とか、腐食促進試験装置、強度、硬度、靱性、弾性等の計測、電位関係の計測、有機無機の分析装置等々である。処理装置も、色々である。調べられない事というと、、、生体、医学関連の分析くらいである。自分の主観だけど、普通の職業では考えられない程の機材が使えるとは思っている。材料の化学分析、物理評価全般が可能で、殆ど全ての事象の検証は行える。

ただ、調べて得た結論というのは、色んな説を唱えてくれた人に、実は、、、といって説明する事は100%無い。まぁ、調べた結果と理由をブログ等で紹介する事があるかもしれないという程度である。興味があって検索で辿り着けば、それで情報として知って貰えば良いかな?と考えているくらいだ。

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