好きなモデルの時代
一般的に、完成された本格レプリカといえばNSRだろう。時代的には1987年以降のモデルが該当する。時代的にも、スポーツバイクが隆盛を極めたのは、1986年以降、マーケットに登場するモデルが完成されたのは1987年以降だ。1987年を境として、前後のモデルは大きな世代の隔たりが存在する。この世代の端境期のモデルが、初代TZR(1KT)、初代NSR(MC16)だ。これらは前時代の最後のモデルといって良いのでは無いだろうか?
新しい時代の最初のモデルがNSR(MC18)で、この時代の前後には、モデルとして世代の違いというか壁が存在しているように見える。
この世代の壁というのは、性能という面では小手先に改造では乗り越える事が出来ない壁といっても良いかも知れない。一般的に、現代において現代の尺度においてターゲットとなるレプリカモデルというのは、1987年以降のモデルといって良い。1987年以降、このような越える事が出来ない壁を作ったモデルが登場したか?を考えてみると、、、、なかなか、これだ!というモデルを見出す事は難しいように思う。メカニズム的には、インジェクションの登場等も大きな進歩かもしれないが、少なくとも、走行性の実力としての要求というよりも、環境性能対応のためのメカニズムという方が適切では無いだろうか?
敢えていうならば、電子デバイスを走行性能向上のためのIMU(慣性計測装置)として搭載した2015年登場のYZF-R1辺りだろうか?
話を戻して、初代TZR迄の時代を遡ると、その時代の起点はどこか?を回想してみる。
時代を分けるメカニズムはなにか?を考えてみると、最初に思い付くのは、キャストホイールだが、これは走行性能の向上というよりも、利便性、デザイン性の方が主体なので、すこし違う。フェアリングというのも、一見レーサー装備とも見えるけど、効果といえばデザイン面での採用が主といえる。セパハン、バックステップといったポジションは、走行性への影響度は大きく、イイ線行ってるけど、それが超越不能な時代の壁というモノにはならない。色々考えて最後に思い付いたのはモノサスだ。ただ、モノサスといっても走行性に大きく影響するかどうか?という始点でみれば、RZ250以前のモノクロスサスペンションというのは、通常の2本サスと比較して機能的には大きな違いが無い。ストロークエリアでレートがプログレッシブに変化するタイプのサスペンションが現代のスタンダードであり、そのシステムを取り入れた最初のモデルは?といえば、、、、それは、カワサキのAR50/80というモデルになるだろう。このARというモデル、改めてみれば、それ以前のモデル達とは、大きく異なっており、以後TZR迄続くレプリカ初期の起点となっているように見える。
走りのモデルといえば、現代はSS系モデル、遡ればレプリカモデルとなるが、個人的には、レプリカモデルの時代でも、1986年TZR以前のレプリカ創成期の時代が好きだ。
妙に、しっくり来る。勿論、1987年以降のNSRを起点としたレプリカ熟成期のモデルの性能が高いし、現代に続くSS系モデルが更に高性能なのは理解できるが、やはり個人的には、レプリカ創成期のモデルが好きである。特に、その時代の象徴ともいえる、AR50/80系、RG400/500ガンマ系はとても好きである。
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