トランプ新政権誕生
トランプ氏の大統領就任、イギリスのEU離脱、不安定化する朝鮮半島情勢、、、2017年は色々と変化がありそうだけど、やはり、インパクトはトランプさんの大統領就任だ。
自国優先主義というのは、別に悪くも何ともないけど、トランプさんの自国優先主義というのは、自国の白人優先主義的に伺える。貿易、経済に関しては、自国市場は自国製造物を消費させ、他国製品には関税を掛けて締め出す。自国生産物を輸出によって黒字を得るというのは、期待しないというのかもしれない。
当然、富を生み出す事は厳しいし、産業が成長するというのも厳しい。新しい産業が外から富を持ち込むというのも厳しいだろうけど、それでも富を集めるために、富を経済活動のみで徴収するという既成概念は持っておらず、使えるモノは全て使うという考えなのかもしれない。1980年代以前にアメリカを支えた産業に従事してきた人達で、産業構造の変化に対応出来なかった?させなかった?人の多さが社会問題化しているのだろうけど、変化してしまった産業構造を元に戻す事自体が不可能だが、そこに富を戻すためには、利益を生めない産業構造で人々を雇い生活を支える必要があるが、何で支えるか?というと、恐らくは、使えるモノは全て使うという考え方で、富を世界中から集めるということかもしれない。
もしかすれば、産業分野に限らず、二国間貿易で結果的に大きな赤字を生まないのであれば、それでヨシとする判断が為されるかも知れない。産業分野で黒字、赤字はあれど、結果的にトントンならOKという判断が為されるかも知れない。そのトントンとなるような関税を慎重に定めるという方向かも知れないが、企業活動が複雑化している現状では難しい気もする。
強大な軍事力に拘る理由は、その軍事力の傘に入る国々から、軍事力の傘に入るための費用を言い値で徴収するという戦略かもしれない。金を払える国とだけ付き合い、その国から富を吸い上げて、国内に富を分配するというのが基本のように伺える。
新しい価値観の産業構造を創世し、世界のマーケットから富を集めるという基本戦略から、兎に角、損得無視で雇用を創出し、損分を別の方法、具体的には安全保障の提供で世界から富を補填するという戦略になるのかもしれない。言い値で富を集める上で、アメリカにとって最大の武器は、強大な軍事力である。最強の軍事力に拘るのは、安全を金で買えという事。絶対的な安全であればあるほど、言い値が通るという論理のようにも見える。
アメリカが世界の警察となるのではなく、アメリカは世界の警備保障会社になって軍事力という最大の武器を商品として商売するような気もする。
付き合う国というのは、アメリカが提供する軍事力の対価を十分払える裕福な国のみという割り切りで、外交戦略的には、EUから距離を置いて独自性を保つ英国であるとか、中東のイスラエルとか、そういう国々を重視するのかもしれない。
アメリカと付き合う国というのは、アメリカにとって旨味のある国ということ。日本が果たしてアメリカにとって旨味があるか?というと、対中戦略次第だろう。対中敵視であるならば、対中軍事力に必要な経費を負担させる対象としての意味があるだけだ。その為の負担増要求は不可避だが、日本に対しては、日本が安全保障上米国から距離をとらせないように、周辺諸国との距離を維持し、生かさず、殺さずで最大限の軍事費負担を求めてくる事が予想される。
こういう考え方だとすれば、案外、当面は上手く行くような気もするが、懸念が無い訳ではない。就任演説を聴いて思ったのは、イスラム過激派に敵対宣言をした事。これに対峙するというのは、如何に強大な軍事力を持っていても、かなり厳しいのではないか?と思う。
更に、世界の危機といえるような動きを完全に消し去る事は恐らく行わないだろう。自国にとっての危機に対しては徹底的に対応するだろうけど、他国の危機は、対処出来る程度に残し、それを煽り、軍事費負担をつり上げるという方向に進む感じだ。
まぁ、どうすれば、自分の武器の商品価値を高く出来るか?に基づいて行動するだけのような気がする。
判りやすく言えば、、、アメリカの『ジャイアン』化のような気がする。好き嫌いがハッキリして、力で何でも手に入れる、、、、それはそれで、面白いけど、、、。
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