マツダのFRはC/Dセグメント向き?
昨年末のニュースから、マツダの主力C/DセグメントをFR化という話が聞こえてくるけど、これには違和感がある。
C/Dセグメントといえばアテンザ、アクセラ、CX-5だけど、アクセラやCX-5をFRプラットフォームで作り替えて魅力がアップするか?というと、車格を考えれば今一ピンと来ない。事実、これから数年は作り続けるCX-5が既存のFFプラットフォームを用いて登場している。
アクセラにしても、ライバルといえばゴルフ等々である。四気筒で2L前後のエンジンを搭載した実用車というと、FRよりもFFの方が適材適所で合理的だ。
C/DセグメントをFR化というのは、内容的に先走りすぎ的といえる。そう考えると、FRに適したモデルを既存ラインナップから探し出すとアテンザしか考えられない。
ただ、アテンザ一車種のためにFRプラットフォームを新作するというのも考えづらい。FRプラットフォームの検討を始めたということは、既存のC/DセグメントのFR化ではなく、アテンザ+αへの展開が検討されている可能性の方が高そうだ。
そんな時に飛び込んできたのが、マツダが直列六気筒エンジンの開発というニュース。直列6気筒エンジンというと、これをFFで利用するというのは考えにくく、FRプラットフォーム開発のGOサインが出たと言う事。そして、3Lクラスの直6エンジンは、何の代替か?ということを考えれば、一部では、2.5Lターボの代替という風に報じられているが、実は、先代の北米向けアテンザに登載されていたV6の3.7Lエンジンの代替と言う事。そして、先代の北米向けアテンザは、日欧向けアテンザよりも一回り大きなモデルであり、全長4,920m×全幅1,840mm×全高1,470mmというサイズ。
つまり、北米向けアテンザ用の直六エンジンはFRプラットフォーム前提で開発されるということと考えられる。
ただ、先代の北米向けアテンザと現行アテンザのサイズは比較的近く、次期北米アテンザがFR化されるのであれば、当然、次期アテンザもFR化される公算が非常に高いと言える。更に、アテンザに関して言えばクーペモデルの登場の噂されており、このクラスのクーペであればFRは必須とも言えるもの。この流れは、確実に次期RE登載のスポーツカーとリンクしているように伺える。
車好きの間では次期RX-7の登場を期待する声が大きいが、RX-7専用のFRプラットフォームを生み出すというのは、コストを考えると、そう簡単には実現出来るとも思えない。次期RX-7を生み出すには、開発コストを分担できるFRプラットフォームを持つ他のモデルが存在する方が現実的とも言える。次期RX-7ではトランスアクスルを採用するとも言われているが、RX-7だけのために、そのような得意な機構が採用されるとも考えづらいもの。
そう考えると、マツダの新FRプラットフォームの開発というのは、直6、REを使い分けることで、アテンザ、北米アテンザ、アテンザクーペ、RX-7といったクラスを支えるために検討され始めたということを暗示しているように見える。
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