マツダの直6開発発表の裏にあるのは?
マツダが直列6気筒エンジンを投入する。
今、マツダのガソリンエンジンは1.3L、1.5L、2L、2.5Lで、いずれも4気筒エンジンである。
直6というと、どのクラスか?というと、2Lの1.5倍で3L、2.5Lの1.5倍で3.7Lというところ。
この辺りを狙うのだろう。今、2.5L以上のガソリンエンジンというと、2.5Lターボエンジンで、従来の3.7LのV6の置き換えで登場しているけど、これはCX-9専用のようなエンジン。この一車種向けに直6を開発するとも思えない。
直6エンジンを新たに起こすとなると、複数車種への搭載されるのだろう。
そんな直6が搭載されるモデルは何か?というと、CX-9以外はの?というと、アテンザだろう。アテンザというと現行はFFモデルだけど、次期アテンザは直6でFRというのかもしれない。
このクラスのセダンならフロントに直6を乗せてFR化するのも全く不思議ではない。
今、このクラスで直6FRというと、世界的に見てもBMWオンリーである。そういえば、メルセデスが直6開発を発表したけど、BMWもメルセデスも世界のプレミアムブランドだが、マツダも、その方向を目指すのかもしれない。
現在のアテンザは、アクセラのストレッチ版でアクセラと個性が被るけど、アテンザが直6FR化する事が出来れば、アクセラとの棲み分けも明確化するし、噂にあったアテンザクーペも直6FRなら、相当に魅力的。少なくとも、国産のV6とか直4ターボのクーペよりも相当に魅力的な存在となる。
直6の3L~3.7Lというと、NAでもパワー的には250~330PS、トルクで最大で35kg・m程度だろうけど、次期REとも出力的にはオーバーラップしている。
次期REでは、噂によるとトランスアクスルという噂もあるけど、REだけのためにFRのトランスアクスルを開発するのも、考えてみれば非効率な話。このトランスアクスルというのは直6にも共用する可能性もありそうだ。直6でもトランスアクスル化すれば、パッケージ的は結構まとまっているし、プレミアム性というのも高まる。
次期RX-7のためだけに新型シャーシを起こす事は、結構厳しい印象だけど、もしかしたら、シャーシ的にはアテンザ辺りと共用しているかもしれない。プレミアムセダンが直6FRのアテンザ、派生にアテンザクーペが存在し、ホイールベースを詰めたスポーツモデルがRX-7、三車種に渡るシャーシ展開を想定しているなら、RX-7の夢も高まるけど、今回の直6という話は、RX-7の夢を大きくするような話だ。
因みに、直6ユニットはガソリンエンジンだろうけど、大きな直6をダウンサイジングの時代に選ぶというのは、これはHCCIの実用化の目途が立った事を暗示している可能性がある。HCCIというのは、スモールボアでターボ過給エンジンでは厳しそう。相応のボアが必要のようにも思えるが、相応の排気量でも画期的に燃費を改善出来るのかもしれない。
ダウンサイジングターボの流れの中で、相応の排気量+HCCIで燃費と出力を大きく改善できたとすれば、今一目立たないマツダのガソリンエンジンも大きな飛躍出来そう。
2L以上の直4、直6がHCCI、それより下がスカイD、更に下がREレンジエクステンダーEVという事なら、モデルの棲み分け的にも個性が明確化するし、ブランドのプレミアム性は更に高まるように思える。
マツダの直6開発の発表というのは、裏にREとかHCCI、FRモデルの登場と色んな可能性を暗示する非常に楽しみなニュースだ。
危惧としては、アテンザが横置き直4ディーゼルを捨てて、直6ガソリンオンリー?とも考えたけど、考えてみれば、現行ロードスターの1.5L、2Lのエンジンも元は横置きだから、搭載向きを変えるのは案外簡単なんだろうな。それにしても、楽しみな話。
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