ローリング族、今昔
単車で峠を走る人、今は少ないけど、確実に存在する。
さて、峠の走り屋、今時の人と80年代半ばのオートバイブームの時の人と較べてみるとどうなるか?
純粋に速さを比較すると、ブッ千切りで今の人の方が速いような気がするけど、同じ条件で乗せると、逆に昔の人の方がブッ千切りで速いような気がする。
理由は、機材依存度の違い。
今時のバイク、特にタイヤの進化は著しい。普通に乗っての印象は、タイヤは鳥もちか、両面テープが付いているかのようなグリップ力を感じる。これなら、少々寝かしても不安定になる事はない。乗車姿勢が適当でも、転ぶ気がしない。そして、車体の安定度も素晴らしいし、サスペンションの動きはノーマルレベルで路面を確実に捉える追随性を見せる。この乗りやすさは、驚きである。
昔から通っている峠を、新しいバイクで走る程、平和な印象である。速度を上げても何も怖くない、、、、非常に平和。そして、そこそこのスピードで直ぐに走れてしまう。
ということで、この機材がもたらす速さは時代の進歩を実感するのに十分である。
同じ場所を昔のバイクで走る。すると、、、、ブレーキの効きは甘いし、キッチリと操作しないとタイヤのグリップは生まれない。グリップレベルも低いので、グリップを失った時の対処を考慮していないと、危険な目に遭う。そこそこのスピードで走るための保険に必要なのは、グリップを失った時の対処能力の獲得だ。これが無いと、走れない。サスペンションも、今のバイクと乗り換えると、動きの粗末さが実感出来る。
ということで、この機材の差は物凄く大きい。
しかし、、、この粗末な機材で過ごしてきた人達というのは、走る上でライダーへの依存度が極めて高いのも事実だ。
個人的には、昔の人の方が、今時の人よりも、リスク対処能力に長けているような、そんな印象である。
ただ、今の段階で同時に走ったら、純粋に速いのは、やはり今時の人のような気がする。
速度に対する危機意識の強さには、大きな差があると思うからだ。
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