二輪車と体力
二輪車の内、自転車の場合、ロードとかピストで楽しもうと思えば、当然ながら姿勢を保つ体幹の強さ、負荷を維持し続ける循環器系の強さ、そして、動力を生む筋力ということで体力は確実に必要なのは誰でも理解出来る。
でも、二輪車で動かすのに筋力は不要な単車であっても、別の意味で体力が必要。
体力というと、やはり単車のサイズ、重量は関連度が高いようだ。
一見、コンパクトなBT1100だけど、装備重量でいえば260kgクラスである。実際に押し歩きすると、CXの240kgよりも更に重たい。乗った後には重量を感じることはないけど、押し歩きとなると、或る程度の体力が必要なのは実感させられる。
不思議と、SV650S、装備重量で190kg程のモデルでは重さを感じることはないし、γに到っては、装備で150kgにも満たないモデルだから殆どスタンドが無い側から片手一本で動かすことも訳無い程。
実感としては、装備重量で220kgを超えると、相応の体力が押し歩きにおいては必要な感じ。
そして、興味深いのは重量ではなく、姿勢の前傾度と走り方でいえば、γやSVの方が疲労度が高く、体幹を中心に疲れが溜まるのも実感される。
疲れの質は自転車とは全く違うけど、単車は単車で結構な体力が必要と言うことが改めて実感出来る。
体力の有り余る十代後半~二十代前半では意識する事は無かったけど、三十代以降、単車で思い通りに走り回る、、、、実は、結構な疲労を呼ぶ訳で、思い通りに走るためには体力が必要だ。俊敏さ、反応の早さも重要だけど、部分的に力を入れたり、抜いたりして思い通り動かしつつ、車体を硬直化させないように身体の状態を刻々と変化させるのである。単車の乗り方で、力は常に抜いて、、、というのは、単車の動きを阻害させないようにという意味であり、身体自体が全身脱力という訳ではないのである。単車をフリーに動かすために、それ以外の身体の部分は相応に力を配分している訳だ。
レース経験を謳ったり、走り自慢のオッサンも少なく無いけど、基本、ブヨブヨで身体が動かせなかったり、ガリガリで体力が無いような風貌の場合、実は、口と中味が伴っていないことが少なく無い。相応な体力が兼ね備わっているかどうか、、、、これ、単車を思い通りに扱えるかどうかの判断材料となるのだ。
まぁ、加齢と共に乗り続け、体力の状態で実践出来る走り方の違いを実感してきて、長い年月、色んな世代と一緒に走って目にしてきて得た結論である。
自転車は勿論だけど、単車にも年取って乗り続けたいなら、それに見合った体力は確実に必要。思い通りに走り回らないから、、、といっても、少なくとも押し歩き、引き起こしくらいは余裕で行える程度の筋力は、その辺のクルーザーユーザーでも必要だ。
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