縦パイプのクラック、誰のせい?
最近、ちょくちょく見掛けるのが縦パイプに生じるフレームクラック。
この部分のクラックは、オーダーフレームで有名な某ビルダーの作品でも見たことがある。
これ、クラックだけみると、このブランド、このビルダーは糞だな、、、、ということになるけど、そのブランド、ビルダーの製品の多くにクラッククレームがあるか?というと、実は、そうでもないのである。
こういった時に考えるべきは何か?
冷静に考えると、そのクラックが如何に発生したか?を見極める目である。
このようなクラック、実は、クロモリフレームに多いのだ。特に、シートポストシムを用いていないフレームに良く見られる傾向なのである。
更に傾向を言えば、ピスト、ロードよりも、ランドナー、更には小径車に多いのである。
そう、フレームのデザインによってクラックの発生頻度が著しく変わってくるのだ。
これは、何が原因か?というと、寝たシート角、突き出し量の長いポスト、セットバックの多いシートポスト、刺さり長さが短い組み付け、、、、これが原因なのだ。
シート角が寝て、突き出しが長く、セットバックが沢山あると、ポストクランプ位置から見て、ポストを後ろに下げる力が大きく作用する。すると、クランプ位置を軸に突き刺さったポストが縦パイプ内部に大きな反力を与えるのである。結果、反力が度を過ぎると縦パイプにクラックが入るのだ。
ビルダーが小径車をつくるとすれば、小径車のフレームデザインを考慮した上でパーツチョイスを行う必要がある。少なくとも、小径車にセットバックポストはNGである。
更に言えば、シートポストを面クランプにして、ポスト下端がフレームに直接当たらないようにシートポストシムを前提にするのが必要。我が家のオ・モイヨWW(レ・マイヨW改)はサドルが高い分、オフセットゼロのポストで、ポスト径を細くしてポストシムを付けて対応しているけど、そういう配慮が必要なのだ。
某ビルダーはパーツチョイスに、そういう知見が抜けていたのだろう。そのブログサイトで小径車の写真を見たけど、そもそも、フレームに併せたパースチョイスが大間違いっぽい。
我が家では、クランクフォワード自転車をポスト対応で作っているけど、BMXとか、或いは、ポストシムを用いて局部負荷が支えられる自転車で行っている。
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