ツインプラグ
一寸前は、スポーツツインの最大排気量といえば1000cc程度だったけど、最近は1300ccとかも普通に存在する。
これを可能としたのが、ツインプラグの普及とも言える。
ガソリンエンジンの場合、ボア径は限られた時間内に火炎伝播が完了する事が必須で、高回転になる程、火炎伝播の距離が限られるためにボア径が制限されてきたけど、ツインプラグヘッドとなれば、火炎の伝播距離に余裕が生まれるために、ボア径に余裕が生まれる事になる。結果、シングルプラグヘッドのエンジンよりも大きなボア径が許される事になる。
まぁ、エンジンの想定回転数を低く抑える前提であれば、伝播に与える時間に余裕が生まれるし、ピストンスピードの摺動速度も余裕が生まれるために、排気量の拡大は容易だけど、出力向上という前提では、排気量拡大によるトルクアップが、回転数低下に伴う出力低下を補えるかどうか?が、勘所となるのだろう。
ところで、そんなツインプラグエンジンだけど、最近はスモールボアとも言える650ccクラスのツインエンジンでも採用されている。思い付くのがSV650ABSだけど、この程度のボアなら本来はツインプラグ不要だけど、実際にはツインプラグが採用されている。
この事が頭に残っていたのだけど、先日、SV650ABSに乗る機会があって、なる程と思った次第である。
第一印象だけど、排気音からの印象は、異様に燃料が薄めという感じ。まぁ、排ガス対策の賜だろう。そして、乗っての第一印象は、特に中低速域のトルクが非常に弱い印象。比較対照は、自身の初期型キャブ車のSV650S、CXといったモデルだけど、特に、パーシャル状態から加速に移る瞬間のレスポンスにおいて一息待つ感覚がどうしても気になる。
これ、燃料を相当に絞っているかのようで、薄い燃料をしっかり燃やす事で排ガス対応しているような雰囲気。そんな燃えにくい混合気をしっかり燃やすために、この小さなボアのエンジンでもツインプラグが採用されているのでは?という風に思った次第。
この度、新型SV650には、そんな印象が支配的。乗り味的には、すこし腰高で重たいような印象。足周りについては、殆ど変わっていないような気がする。
装備類は、さすがに現代的だけど、マテリアル、クオリティがアップしたか?というと、その辺は殆ど変わっていない。
トータルで、買い換えるべきか?というと、どちらかというと、買い換えない方が幸せというのが結論。
因みに、BT1100というモデルも排気量の割りにトルクは感じない。排ガス対応しているモデルの多くは、昔のモデルに比較すると基本的に燃料が絞られ気味なのかもしれない。
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コメント
こんにちは!コメント有難う御座います。
VTR1000Fの後期型に乗られているようで、うらやましいですね!
当方もVTR1000Fの後期型を探していた事がありますが、良い物が見つからず諦めた経緯があります。
ミドルクラス以上のツインは、その鼓動感、トルク感が共通して魅力で、特に、リッタークラスのスポーツツインは、ミドル以上に高回転型でキャラが際立っているのが特徴ですが、逆に、中低速では使いづらいので、乗り手を選ぶバイクだと思います。
イモビ等の電子装備は、登場年度次第ですが、電気系統の故障時にはコストが掛るので良し悪しかな?とも思います。
自身は、VTR-Fの他に、SP2、TL-Rといったモデルも好みですが、今から買うには少し古いかな?という気もします。
これから安心して乗れるモデルになにかあるか?と探してみると、新車では難しいのが現状ですね。
リッターツインの最終とも言えるBTを昨年購入しましたが、メンテ上の心配から、あまりお勧めできる存在ではありません。100km/h以下の峠では結構速いですが、ただ、スポーツツイン程のスポーツ性は無いので、どこまでを求めるか次第だと思います。
案外、輸入車のグッツィとかドカの方が面白いかもしれません。
投稿: 壱源 | 2017年8月20日 (日) 18時13分
追加。ホンダの新型CBR250RRにも期待していたのですが、音が。それに70万越えで、イモビもトラコンもついていない。ホンダはいつも中途半端。VTRもFにイモビ付でSP、SP2についていない。あれば中古を捜すところですが。まあ行き付けのYSPの店長も言っていたが、もうメーカーは国内を相手にしていないとの事。その店は昔はバイク年間販売実績で毎年表彰を受けていた店ですが。
普通2輪免許年間取得者数も10年前の2/3とか。大型は微減。技術革新とは真逆の流れですね。
投稿: バイクが生きがい | 2017年8月20日 (日) 15時40分
先日もコメントした者ですが、SV650ABSの購入を検討していたので、非常に参考になりました。試乗の機会がないのですが、提灯記事などは本当に参考になりませんね。
YTの動画では、自分のバイクの方が音はよさそうです。
当方は60歳へたくそなのでTRCがないのも気になる所。
イモビも無(殺したいとまで言わなくても)。
現行はVTR1000F後期型1万キロ走行油温電圧計ETC付でタイヤその他の諸々交換も含めて64万円でした。知らない人にはこれ新車、250とよく言われます。ただ車重が重いのと燃費がリッター7キロなので、SVに買換検討していましたがやめます。ありがとうございました。他にも検討機種はありますが、並列2気筒3気筒の音をきくといらだつし、V型にこだわると、現状維持か。前機種のナイトホーク750はよかったが、もうまともな機体はないだろし、CB1100は重すぎるし、750ほどの刺激がない。
車は乗ってなんぼ、バイクはとばしてなんぼと言ったらおこられるかな。以前高速道路では、手のしびれ(2次振動)が結構あったので、マルチを捜そうかな。以上。
投稿: バイクが生きがい | 2017年8月20日 (日) 14時29分