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2017年8月24日 (木)

原付バイクの売れ行き低下の原因は?

原付バイクの売れ行き低下の時期は、二段階だ。
最初の一発目の売れ行き低下は、原付のヘルメット着用義務化が最初のインパクトだろう。1986年頃の話である。出荷台数のピークは、1982年で275万台、それが1986年に100万台以下に激減している。この100万台レベルを1996年頃迄キープしているけど、電動アシスト自転車が普及し始めた1998年頃から50万台レベルに激減し、2008年以降は25万台レベルに更に半減している。

ただ、原付バイクの売れ行き激減は電動アシスト自転車の登場に非ずという人もいる。
その人によると、買い換えている訳ではないという理屈だけど、そもそも、同じ価格帯の乗り物で、これは買い換えて乗り換える存在ではないのだ。手軽な足として、どちらを選ぶか?という競合であり、手軽な足として、原付バイクを選ばず、電動アシスト自転車を選ぶようになったと捉えるのが正しい認識では無いだろうか?

まぁ、全盛期の1/10レベルの売り上げに留まるという論理で、全盛期からの出荷数減少の原因は?といえば、何と言っても、台数変化が100万台レベルで減少した1986年頃の話。

そう、つまりは、原付バイクのヘルメット着用義務化が一番の理由と言える。非常に単純だろう。ヘルメット被ってまで乗るのは面倒臭い。そして、原付バイクを足として利用していた主婦層が何に乗り換えたか?というと、維持費の安さが魅力の四ナンバーの軽四貨物自動車といえる。四ナンバーの軽四が普及するまで、一般家庭には車二台というのは稀なパターンだったけど、四ナンバーの軽四が登場してからは、セカンドカーに軽四貨物というのが一般的となっており、これが原付バイク市場の衰退のトドメとなったと考えるのが正しいのではないだろうか?

そして、1996年頃から電動アシスト自転車の低価格化が進み、新基準によるアシスト力アップが認められた2008年以降は、新たに近場の足として原付を選ぶ人よりも、電動アシスト自転車を選ぶ人が増えたという風に考えるのが最も正しいように思う。事実、新基準のアシスト自転車は安価でパワフル、乗れば楽珍で、売れて当然とも言える存在。2008年以降、電動アシスト自転車の商品力は一段と高まっている。2008年以降の原付の極度の不振とリンクしている。原付の取り締まり強化は基本は都市部限定であり、これと併せるには無理があるように思える。

まぁ、オートバイ組合側の言い分として、原付低迷の理由を電動アシスト自転車の登場とするのは、電動アシスト自転車自体をバイクメーカーが開発した経緯を踏まえれば難しい話。
新規ユーザーが原付でなく電動アシスト自転車を選ぶというのは、やはり市場が奪われたという風に考えるべきのように思う。

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