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2017年10月 5日 (木)

ブレーキディスクの変化

1960年代後半、CB750Fourで最初に登場したディスクブレーキに採用されていたディスクローターは、ディスクローターとローターサポートが一体構造でハブ留めで、ディスクローターには孔も無いシンプルな構造。追って登場したカワサキの750RS等も基本的には同じ構造だけど、ディスクローターとローターサポートはリベットで締結された組み立て構造が採用されていた。ブレーキシステムとしては、フロントには両面に装着されてダブルディスク化される等して制動力が強化されていく。

1970年代に入ると、ディスク面におけるブレーキダスト、水分の除去機能を高めて全天候化に於ける制動性アップを目指し、ディスク面に孔が複数開けられた多孔板ディスク(ドリルドディスク)が登場する。最初に登場したのは、カワサキのZ750/400FXで孔が不等ピッチで配置されたもの。後に、旋回形状の多孔板としてCB400D、ふくすうの長円形状のGSX、大きな長円形状のXS等各社が追随していく。
なお、ディスクはディスクローター部とローターサポート部から構成されていたけど、Z400FX/E4からはホイールスポークにディスクローターを直接固定するタイプが出現し始める。これは、キャストホイールの普及、軽量化に伴うものと言える。

1980年代に入ると、ホンダのインボードディスクのベンチレーテッドディスクローターが出現し、通常のディスクブレーキでもCBX1000、CB1100R、FZ750、FJ1100、RZV500R等上級車にベンチレーテッドディスクが採用されたが、これは主流に為ることなく現在に至っている。二輪車においては、バネ下重量の増加が嫌われたのが大きな理由と考えられる。

1980年代中盤の1985年春にRG500ガンマにて、ディスクローターをローターサポートからフローティングピンで浮動指示するタイプのフローティングディスクが登場。同年秋にTZR250がφ320という大径のフローティングディスクが登場し、高性能バイクの代名詞として定着する。フローティングディスク構造では、ディスクローター内周部にフローティングピンを配置するエリアが必要であり、ローターサポート自体に相応の面積が必要となったこと、スポーク本数の少ないキャストホイールが主流になったことにより、ホイールスポークにディスクを直接固定するスポーク留めのディスクは見られなくなる。
このデザインが長らくスタンダードとして定着することとなる。

2000年代以降、ディスクローターの大径化が定着し、キャストホイールの更なる軽量化で細身のスポークを多数配置するデザインが増えてくると、ローターサポートを小さくしてホイールスポーク部近傍でローターを固定するデザインが再び増えてきて現状に至っている。最近は、ローター外周部の円弧が断続し、花びら形状となっているベータルディスクも増えている。酷使環境下では重量軽減と放熱面の確保という利点と、制動面積の断続性、強度の懸念という欠点が想定される。ただ、一般道では機能上全く問題無いと言える。

様々な仕様の方向性があるけど、最も効果的なのは、ローターの多孔加工によるドリルドディスク、溝加工のスリットディスクのように思う。フローティング構造は市販車では、デザインだけの話であり、その効果は限定的だろう。

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