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2017年11月24日 (金)

ステンレスパイプ

ステンレスのロードフレームを物色中だけど、一言でステンレスといってもパイプが同じとは限らない。
で、どんなパイプがあるか?調べてみた。

調べたのは引っ張り強さ、耐力強度(降伏強さ)、曲げ剛性率、硬度といったところ。

Reynolds953、Carpenter455が、引っ張り強さ:1.65~2.05GPa、降伏強さ:1.45~1.9GPa、曲げ剛性率:200GPa、HRc=44で最も高強度。組成は、カーボン、シリコン、マンガンが低く、ニッケルが多く含まれ、固有に添加された元素としてはチタンがそこそこ含まれている。

次がReynolds931、Carpenter630で、引っ張り強さ:1.1~1.35GPa、降伏強さ:1GPa、曲げ剛性率:200GPa、HRc=44で、少し強度が落としてある。こちらは一般的なSUS630系で固有元素としては銅が含まれているのが特徴。また、モリブデンが全く含まれていないのも特徴である。

最もしなやかなグループが、Reynolds921、ColumbusXCrで、引っ張り強さ:1.25~1.35GPa、降伏強さ:0.9~1GPa、曲げ剛性率:200GPa、HRc=28~36程度ということ。

しなやかな乗り心地を求めるならば、Reynolds921とかXCrの選択もあるかも知れないけど、ステンレスならではの強度を活かした軽量化等を望むのであれば、析出硬化系のSUS630辺りが魅力的。処理の仕方で硬度重視、靱性重視といった選択も可能なのが魅力的。

スペック上はReynolds953のチタン含有のステンレス鋼が存在するけど、ステンレスにチタンを入れて製造するのは、ベースがSUS430でカーボンを減らして加工性、溶接性を改善したものが基本。Reynolds953では、チタン量は更に多く、結果的に物性的には強度が更に高まっているのが特徴。このクラスは、規格で標準的なモノではないようである。

素材を見ると、この953系のステンレスパイプを用いたモノが一番魅力的に見えたりする。

ビルダーのホームページを拝見する範囲だと、ミューラーのML921あたりが魅力的に見えるけど、調べていくと、エンメ・アッカで953でオーダーするのが理想的なように感じるところ。

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